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ヨーロッパ城郭変遷史(序章・第1章)

ヨーロッパ城郭変遷史古代エジプト・ローマから第二次世界大戦まで今村伸哉 監修白井雅高 著原書房 発行2026年2月10日 第1刷序章人類が本格的に築いた最古の城塞は古代エジプトといわれている。前19世紀に構築されたウロナルティ島のウロナルティ城砦とミル…

モンテーニュ 旅日記(下)(解説)

解説 モンテーニュが生きた時代、それはヨーロッパが争乱に明け暮れた世紀。「神聖ローマ皇帝」という面妖な存在も含む各国の王侯権力とローマ教皇とが入り乱れて抗争し、歩み寄るかと思えば、組み合わせを変えて戦って、また、妥協する。そこには、カトリシズ…

モンテーニュ 旅日記(下)(本文)

モンテーニュ 旅日記(下)表紙 モンテーニュ 旅日記(下) 宮下史朗 訳 岩波書店 発行 赤509-8 2026年4月15日 第1刷発行 第二部(承前) (モンテーニュがフランス語で書いたパート) Ⅸ ローマからロレートへ このロレートで人々の信仰を集めている場所は、ずいぶ…

柳田国男 現代に生きる思考(後半)

Ⅱ 鏡としてのアジア 第三章 柳田國男と竹内好 田澤晴子 1950年1月『展望』誌上で行われた座談会において、互いにかみ合うことなく終わった竹内と柳田の応酬。 第四章 柳田国男と北海道 日本民俗学における‘’属地直系主義‘’に関連して 室井康成 日本民俗学の…

柳田国男 現代に生きる思考(前半)

柳田国男 現代に生きる思考 表紙 柳田国男 現代に生きる思考 鶴見太郎・小田富英・室井康成 編 図書出版みぎわ 発行 2026年2月10日 初版第1刷 発行 はじめに 新しく石を置く 鶴見太郎 2025年は柳田国男が生まれて150年目に当たる年だった。1975年、生誕100年…

司馬遼太郎の世界・英賀城跡

英賀城本丸周辺復元図 英賀保めぐり案内図 歴史と文化のまち英賀保めぐり 保存版 司馬遼太郎の世界・英賀城跡 平成11年10月・「英賀保連合自治会」 発行 (3)英賀城(あがじょう)の特色 姫路市飾磨区中浜町 英賀城の創建は遠く平安期にあり鎌倉時代に吉川・赤松…

南フランス運河紀行(後半)

サミット・レベルへの長い登り ミディ運河は自然の地形にしたがって右に左に方向を変えていく。水路を均一な高度に保つために考案された300年前の土木技術の所産なのである。 世界初の運河トンネル、マルパス マルパスとは悪(マル)をパス(通過する)という意…

南フランス運河紀行(ミディ運河の歴史)

ミディ運河の歴史 1642年頃 南フランスのベジエ出身のエンジニア、ピエール・ポール・リケが地中海のセトからトゥールーズまで運河を通す計画を時の財務総監 コルベールに提出した。 1661年 国王ルイ14世がこの運河の建設を決定した。 リケはまず運河で最も…

南フランス運河紀行(前半)

南フランス運河紀行 表紙 南フランス運河紀行 田中憲一 著 東京書籍 発行 1995年8月1日 第1刷発行 以前このブログで著者の方によるオランダからベルギーを通ってパリ、そしてパリから地中海へと河や運河を巡る旅の本を紹介したのですが、こちらの本では地中…

チェンバレンの明治旅行案内 横浜・東京編

チェンバレンの明治旅行案内 横浜・東京編 表紙 チェンバレンの明治旅行案内 横浜・東京編 B・H・チェンバレン W・B・メーソン 著 新人物往来者 発行 昭和63年1月20日 初版発行 本書は『日本旅行案内』 "A Handbook for Travellers in Japan " の第3版(1891…

ローマの道の物語 Ⅹ ローマ都市

Ⅹ ローマ都市 ローマ帝国の広大な属州領土の各地にローマ人がつくった数多くの都市は、いずれもローマ市とは似ても似つかぬ新鮮な都市計画によって建設され、近代都市にも劣らぬ整然たる街並を見せていたことは、ローマ都市の大きな特徴であった。 その後も…

ローマの道の物語 Ⅷ・Ⅸ

Ⅷ ローマの橋 トラヤヌスの柱を螺旋状に取り巻いて浮き彫りされたトラヤヌス帝のダキア遠征の場面に、ドナウ川に架けられた橋が3つ出てくる。 そのうちの2つは、向こう岸までびっしりと船を並べた船橋であるが、もう一つは、トラヤヌスのドナウ川の橋と呼ば…

ローマの道の物語 Ⅵ・Ⅶ

アッピア街道 Ⅵ 道づくりの技術 盛土道は、道路上に降った雨水をいち早く道路から排除して周りの側溝に流すもので、ローマの道を乾燥した良い状態に保つためにすこぶる大切な役目を持つと同時に、ローマの道の一つの特徴を示すものだった。 ローマの道の路面…

ローマの道の物語 Ⅴ まっすぐな道

Ⅴ まっすぐな道 『プルターク英雄伝』 1世紀のローマの伝記作家プルタルコスの著した書物で、プルタークはプルタルコスの英語読みである。ギリシャ人とローマ人の互いに似たところがある高名な人物を、一人ずつ組み合わせた 22組の対比列伝と、4篇の単独伝記…

ローマの道の物語 Ⅳ ローマ世界の旅

ポイティンガー地図 Ⅳ ローマ世界の旅 ローマ帝国にあって、ローマ人が何よりも重視したのは交通であった。その頃の交通の目的は、大きく4つに分かれていた。 ・ 軍隊の移動 ・ 政府役人の公用旅行 駅伝制度を利用して、政府の伝令や飛脚、徴税吏、巡回裁判…

ローマの道の物語 Ⅲ フォルム・ロマヌム

フォルム・ロマヌム(フォロ・ロマーノ) Ⅲ フォルム・ロマヌム フォルム・ロマヌムは「ローマの広場」を意味する。 3世紀末、帝位についたディオクレティアヌス は、さっさと首都をローマから小アジアのニコメディア(イスタンブールの東80キロにあった古代都…

ローマの道の物語 Ⅱ 壮大な道路網

Ⅱ 壮大な道路網 《ローマは1日にして成らず》 セルバンテスの『ドン・キホーテ』に出てくる言葉 エドワード・ギボン(1737~94) の『ローマ帝国衰亡史』は、数多くの事実上の誤りがあるといわれながら、ローマの歴史書の中にあって群を抜いている。 カエサル…

ローマの道の物語 Ⅰ アッピア街道

ローマの道の物語 表紙 ローマの道の物語 藤原武 著 原書房 発行 1986年2月1日 第2刷 Ⅰ アッピア街道 《すべての道はローマに通ず》 この言葉の出所は、17世紀のフランスの詩人ラ・フォンテーヌの『寓話』にあり。 その最後の一篇「裁判官と病院長と隠者」に出…

漫画家が見た百年前の西洋 近藤浩一路『異国膝栗毛』の洋行

漫画家が見た百年前の西洋 近藤浩一路『異国膝栗毛』の洋行 表紙 漫画家が見た百年前の西洋 近藤浩一路『異国膝栗毛』の洋行 和田博文 著 筑摩書房 発行 筑摩選書0273 2024年2月15日 初版第1刷発行 水墨画家で漫画家の近藤浩一路が、1922年1月14日に欧州航路…

写真で行く満洲鉄道の旅 新装版

写真で行く 満洲鉄道の旅 新装版 表紙 写真で行く満洲鉄道の旅 新装版 高木宏之 著 潮書房光人新社 発行 2023年6月13日 第1刷発行 著者のコレクションより選び出した約420点の絵葉書・古写真・図版により、時空間を超えた、満洲全域の鉄道旅行の紙上再現を試…

各国史がわかるシリーズ 歴史が見えるフィンランド図鑑

各国史がわかるシリーズ 歴史が見えるフィンランド図鑑 表紙 各国史がわかるシリーズ 歴史が見えるフィンランド図鑑 石野裕子 編著 町田季句 絵 エクスナレッジ 発行 2025年12月25日 初版第1刷発行 本書は建物等を入口として、フィンランドの歴史や文化、社…

モンテーニュ 旅日記(上)(ローマ)

Ⅶ ローマ滞在(一) ローマにはフランス人がたくさんいて、通りでは必ずだれかがフランス語で挨拶してくるといった有様なので、モンテーニュ殿はごきげんななめであった。 クリスマスの日、われわれは教皇[グレゴリウス13世] のミサを聴きにサン・ピエトロ大聖…

モンテーニュ 旅日記(上)(バーデン~シエナ)

Ⅲ バーデンからアウクスブルグへ スイスの国とはお別れであることがわかった。コンスタンツに着く少し前から、ちらほらと貴族の城館を見かけていたからである。スイスには、その種の建物はまずないのだ。 モンテーニュ殿は、この旅において3つのことを後悔さ…

モンテーニュ 旅日記(上)(~バーデン)

モンテーニュ 旅日記(上)表紙 モンテーニュ 旅日記(上) 宮下志朗 訳 岩波書店 発行 岩波文庫 赤 509-7 2026年2月13日 第1刷発行 1580年、地元ボルドーで『エセー』初版を出したモンテーニュは、同年9月から1581年11月まで旅に出ます。 この上巻ではパリ近…

日本語の補助動詞とそれに対応するフランス語の表現(フランス語を考える20章 より)

日本語では、《移動》と《話し手を原点とする方向性》を示す補助動詞としての「いく/くる」が頻繁に用いられます。それは、「去っていく」、「上がっていく」のような「〜ていく」という形と、「降ってくる」、「買ってくる」のような「〜てくる」という形…

フランス語を考える20章

フランス語を考える20章 表紙 フランス語を考える20章 泉邦寿 著 白水社 発行 1978年7月20日 第1刷発行 1994年1月15日 第4刷発行 もともと、雑誌『ふらんす』に1974年4月から1976年3月まで2年間にわたって連載したもののうち、特に意味論に関連の深いものを…

【新訳】フロンティヌス戦術書(本文、注)

ランキング参加中読書 凡例 固有名詞は、英訳読みを避け、当時のラテン語音に近そうなカタカナ読みを考えた。例えば「ジュリアス」「シーザー」ではなく「ユリウス」「カエサル」とする、等。ただし、もとより専門家の作業ではない。 (本文中にガイウス・カエサルと…

【新訳】フロンティヌス戦術書(解題)

【新訳】フロンティヌス戦術書 表紙 [新訳]フロンティヌス戦術書 古代西洋の兵学を集成したローマ人の覇道 フロンティヌス 著 兵頭二十八 訳 PHP研究所 発行 2013年12月27日 第1版第1刷発行 古代ローマ水道橋について調べる過程でフロンティヌスを知ったので…

「近代将棋」より 斎藤栄 作『小説天野宗歩』

川面に映る桜並木 近代将棋 四月号 昭和54年4月1日発行 編集兼発行人 永井英明 近代将棋社 発行 桜を見ていたら(しだれ桜ではありませんが)、昔読んだ、「近代将棋」に連載されていた、天野宗歩の小説の一場面を思い出しました。 小説天野宗歩 青嵐の棋客(第三…

感動する地図帖 世界って面白い!となる100テーマ

感動する地図帖 世界って面白い!となる100テーマ 表紙 感動する地図帖 世界って面白い!となる100 テーマ イアン・ライト 編著 片山美佳子 訳 日経ナショナルジオグラフィック 発行 2024年8月26日 第1版 1刷 様々な地図を見るだけで、世界を色々な角度から…