2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の姫路城

秋の姫路城 兵庫県立歴史博物館わきから撮った、秋の姫路城です。 青空が透きとおって、姫路城の白が映えています。 少し色づいた木々の間に、城が浮かび上がっているようです。

詳解 チェ・ゲバラ ボリビア日記

詳解 チェ・ゲバラ ボリビア日記 詳解 チェ・ゲバラ ボリビア日記 エルネスト・チェ・ゲバラ 著 伊高浩明 訳・解説 中央公論新社 発行 2025年8月10日 初版発行 革命家、チェ・ゲバラによる、1966年11月7日から1967年10月7日までの日記です。 ボリビアでのゲ…

凸凹で読みとくパリ 水に翻弄されてきた街の舞台裏(2章~終章)

増水したパリのセーヌ川 2章 敵去って地固まる?! 地面を変えたセーヌ川の水位差 2-1 上流を潤し下流を乾かす橋と水車 2-2 セーヌ川の流量と水位を一変させたビエーヴル川の付け替え 1148年の「ビエーヴル川の付け替え」はこれまでパリに関する文献や論文な…

凸凹で読みとくパリ 水に翻弄されてきた街の舞台裏(序章・第一章)

凸凹で読みとくパリ 表紙 凸凹で読み解くパリ 水に翻弄されてきた街の舞台裏 佐川美加 著 学芸出版社 発行 2025年9月25日 第1版第1刷発行 古代から最近のパリオリンピックまでのパリの歴史を「水」という観点から描いているユニークなパリ論です。 セーヌな…

柳田國男 計画する先祖たちの神話

柳田國男 計画する先祖たちの神話 表紙 柳田國男 計画する先祖たちの神話 長﨑健吾 著 講談社 発行 2025年8月5日 第1刷発行 本書は「先祖」にあらためて焦点を合わせることで、柳田國男(柳田国男)を正面から読み直す試みである、とのことです。 序にかえて …

ダブリンのクライストチャーチ大聖堂(アイルランド)

クライストチャーチ大聖堂 クライストチャーチ大聖堂 画像は、ダブリンのクライスト・チャーチ大聖堂です。この大聖堂はアイルランド国教会のダブリンとグレンダーロッホ教区の主教会です。この場所には1038年に北欧系デーン人によって、木造の教会が建てら…

地中海事典

地中海事典 表紙 地中海事典地中海学会 編三省堂 発行1996年5月25日 第1刷発行 この事典は古代から現代までの地中海世界を対象に、歴史・地理・哲学・政治から生活・文化・風俗まで450項目を選び解説し、一冊で長大な地中海の歴史を展望できる構成を目指した…

敗者が変えた世界史 上 ハンニバルからクレオパトラ、ジャンヌ・ダルク

敗者が変えた世界史 上 表紙 敗者が変えた世界史 上 ハンニバルからクレオパトラ、ジャンヌ・ダルク ジャン=クリストフ・ビュイッソン エマニュエル・エシュト 著 神田順子 田辺希久子 訳 原書房 発行 2019年9月25日 第1刷 原題は、LES GRAND VAINCUS DE L…

チェコとスロバキア 歴史と現在 4 チェコスロバキアと私

チェコのプラハ城の遠景 4 街角は歴史の舞台 チェコスロバキアと私 1 私の大事な散歩道 プラハの空港に出迎えてくれた車の運転手にちょっと遠慮がちにロシア語で話しかけてみると「ロシア語で話すなんてとんでもない」という英語の返事。 著者はプラハに到…

チェコとスロバキア 歴史と現在 2・3 1918年~ビロード革命後

チェコとスロバキア 歴史と現在 裏表紙 2 民族国家チェコスロバキアの誕生 1918〜68年 1 共和国の建国独立 第一次世界大戦でロシアに投降した大勢の兵士をまとめ、チェコスロバキア軍団を組織したのが、建国の父マサリクである。 戦闘最中のヨーロッパを通…

チェコとスロバキア 歴史と現在 1 9世紀~20世紀初頭

チェコとスロバキア 歴史と現在 表紙 チェコとスロバキア 歴史と現在 大鷹節子 著 サイマル出版会 発行 1992年9月 Printed in Japan プラハには一度行きましたが、その美しい街並みが忘れられません。また映画『コーリャ 愛のプラハ』 は好きな映画で、その…

モスクワ地下鉄 「地下宮殿」の世界

モスクワ地下鉄 「地下宮殿」の世界 モスクワ地下鉄 「地下宮殿」の世界 岡田讓 著 東洋書店 発行 2009年7月25日 初版第1刷発行 以前フランスのパリのメトロ(地下鉄)の名称の由来について詳しく書かれた本を読んだのですが、こちらはモスクワの地下鉄の名…

柳田国男 知と社会構想の全貌

柳田国男 知と社会構想の全貌 表紙 柳田国男 知と社会構想の全貌 川田稔 著 ちくま新書1218 2016年11月10日 第1刷発行 序章 足跡と知の槪観 渡欧が柳田にとって大きな転機となる。 ヨーロッパ滞在中に柳田はジュネーブ大学の講義を聴講するとともに、ヨ…

二人のウラジミール レーニンとプーチン

二人のウラジミール レーニンとプーチン 二人のウラジミール レーニンとプーチン 伴野文夫 著 藤原書店 発行 2024年6月30日 初版第1刷発行 題名はレーニンとプーチンになっていますが、ほとんどレーニンについて書かれており、プーチンさんはほとんど出てき…

道、果てるまで 戸井十月 著

道、果てるまで 表紙 道、果てるまで ユーラシア横断3万キロの日々 + 4大陸10万キロの記憶 戸井十月 著 新潮社 発行 2011年4月15日 発行 2009年7月から11月まで120日間、バイクとサポートカーで、ポルトガルのロカ岬からロシアのウラジオストクまで走破した…

日本脱出記 大杉栄

日本脱出記 大杉栄 表紙 日本脱出記大杉栄 著大杉豊 解説土曜社 発行2011年8月15日 初版第2刷発行このブログでは多くのヨーロッパ紀行を載せていますが、その中でもこの本は特異です。フランスの当時の牢屋の様子などが詳しく書かれています。バリやリヨンの…

五木寛之全紀行3 遥かなるロシア ロシア編

五木寛之全紀行3 遥かなるロシア ロシア編 表紙 五木寛之全紀行3 遥かなるロシア ロシア編 五木寛之 著 東京書籍 発行 平成14年8月4日 第1刷発行 五木さんのヨーロッパ紀行を読んできましたが、やはり五木さんには、ロシアが一番似合います。 シベリア上空…

柳田国男『南島旅行見聞記』酒井卯作による解説

旅する貴族 「南島旅行見聞記」解説 酒井卯作 柳田の性格についての物語がある。先学者たちはよく私どもに行った。「柳田先生には鼻ひげの黒い時代と白い時代がある。鼻ひげの黒い時代の先生は厳しかった。まるで剃刀の刃だ。この時代に先生の許で長く交際を…

南島旅行見聞記 柳田国男 著

南島旅行見聞記 表紙 南島旅行見聞記 柳田国男 著 酒井卯作 編 森話社 発行 2009年11月24日・初版第1刷発行 表紙の柳田国男の写真は、この南島旅行が終わった直後、大正10年5月頃のジュネーブ出発前のものだそうです。 翁の我儘 本書が刊行されるまで 吉成直…

「教授」と呼ばれた男 坂本龍一とその時代

「教授」と呼ばれた男 坂本龍一とその時代 表紙 「教授」と呼ばれた男 坂本龍一とその時代 佐々木敦 著 筑摩書房 発行 2024年5月20日 初版第2刷発行 坂本龍一さんの生涯を描いた本です。 以前読んだ半生記「Seldom Illegal 時には、違法」を通してや、実際YM…

海港と文明 近世フランスの港町(第五章・あとがき)

マルセイユの旧港と新港 第五章 港町のたそがれ 1 商人にせまる運命 革命は当初から内陸的・農村的性格をおびたが、それは山岳派独裁による「恐怖政治」の時期にとりわけ鮮明になり、18世紀に繁栄を謳歌した港町に対する内陸社会の復讐という色彩を濃厚にす…

海港と文明 近世フランスの港町(第三・四章)

マルセイユの旧港と市庁舎 第三章 商人社会のなりたち 1 官と民のまなざし 近代歴史学は、19世紀のヨーロッパで成立した。 史料とはすなわち公文書 20世紀後半の歴史学において、私文書も使われるようになった。 商人書簡を読んでいて印象的なことの一つは…