2006-01-01から1年間の記事一覧
ヨウコが自分の原風景を追い求めているように、ぼくも自分の原風景を描き出してみよう。 早速下宿に帰り、予備審査用の報告用紙に、自分の作品を描いていく。 テーマははっきりした。すっすと筆がすすむ。 提出して2、3日、すぐに結果は出た。 出展OKとの…
今日のラジオフランス語講座では、ユーロトンネルについて取り上げていた。 いわゆる英仏海峡トンネルのことである。 なんでも、このトンネルを営業している、「ユーロトンネル社」が保護手続きに入ったとのことだった。 財政難で、債務の返済を凍結せざるを…
セーヌ河沿いにだらだら、休みながら歩いていたので、パリ市立近代美術館に着いたのは夕方になってしまった。 中に入り、ぼくらの展覧会を行う場所にたどりつく。 2階の広い、U字型のフロアが、みんなのスペースになる。 ここをみんなの作品で埋める、とい…
世界の名著 17 エラスムス トマス・モア 責任編集 渡辺一夫 昭和44年1月20日発行 中央公論社 夜中、たまにNHK教育の「高校講座 世界史」を見ることがある。 高校のとき、世界史は未履修だった。 もちろん、これは今流行の未履修問題ではなく、単に…
最後はセザンヌについて。 今回の展覧会では、おなじみのサント・ヴィクトワール山と、肖像画が展示されている。 何も知らない時に、セザンヌという名前を聞いたときは、きれいな名前だなと思ったが、いろいろ絵を見たり調べたりしていくうちに、とんでもな…
そんなふざけた格好にもかかわらず、真面目な顔でぼくを見て、 「そこのビデオで私を撮って」と真剣に言われる。 しかたなく、カメラを構え、彼女に向ける。 スイッチを入れると、彼女は一生懸命、デンマーク体操(のようなもの)をしはじめた。 延々と、手…
フランスフットボールの思い出の続き。 フランスにも、日本の天皇杯と同じような、トーナメント方式の大会がある。 これには、やっぱり日本と同じように、下位リーグからも参加できる。 そして、たまには、下位の弱小で、お金もあまりなさそうなチームが、一…
今週のラジオフランス語講座応用編では、サッカーを取り上げていた。 今回は、アフリカ系の選手が、人身売買のようにリクルートされている実態を伝えていた。 アマチュアリーグのような悪条件なところで、なんの保証もなく練習しているのである。 フランスリ…
もうあと数日でストラスブールを離れるというある夏の朝空は夏らしからぬ曇った表情寝ぼすけな自分には珍しく早起きをして石畳の旧市街を横切りたどりつくは「共和国」広場プラス・ドゥ・ラ・レプブリク円形の広場をなぞるように歩いたり対角線に歩いたりし…
ソビエト大横断1万4千キロ―バイクで走った、見た、話した 瀧澤一郎 著 文藝春秋 1991年9月10日 第1刷 新ロシア紀行 見たこと、聞いたこと、読んだこと 聴濤弘 著 新日本出版社 2004年2月15日 第2刷 ロシアはヨーロッパなのか、とよく思う…
今回のオルセー美術館展では、ゴッホの作品は2作紹介されている。 ともに舞台はアルルである。 寝室とダンスホールをモチーフとしている。 寝室は、色は多様だが、構図は落ち着いている。 一方ダンスホールの作品では、うねるような人々が印象的だ。 ここア…
翌日、午後3時、ヨウコに誘われて学校を出る。 彼女と一緒に、カルチェ・ラタンのサン・ミッシェル通りの緩やかな坂道を下り、セーヌ方面に向かう。 シテ島の手前で、左に折れ曲がる。どうも警視庁のそばには近寄る気がしない。 ブキニストのそばを通りなが…
再びラジオフランス語講座の「ルモンドに挑戦」より。 いわゆる、「ポイズンピル」について触れていた。 これは一般的にある企業に対し敵対的な買収者が現れた時に、買収者以外の保有株数を増やす事によって、買収者の議決権比率を下げるという特定の買収防…
今年もやってきた、ボジョレー・ヌーヴォの解禁の日。 少し昔、一度だけボジョレーワインのPRの仕事に関わったのを思い出す。 その時は「ヌーヴォ」ではなく、ボジョレー地域のワインが、いわゆる一般のワインとしても十分値する事をPRする狙いがあった…
愛聴している「NHKラジオフランス語講座」の応用編が再び「ル・モンドに挑戦」になったのは嬉しかった。 世間では、フランスといえば、いわゆる「おフランス」的な物が幅をきかせている。 別にそれが嫌いではないのだが、なんとなく他の国と比べて偏重し…
エッフェル塔物語 フレデリック・サイツ著 松本栄寿・小浜清子訳 玉川大学出版部 2002年8月5日 第1刷 今やパリの象徴とも言えるエッフェル塔 しかし建設前、そして万国博覧会後の建設後でも反対の声があった。 それに対する、賛成派はどう動いたか。 …
今は「ゴーガン」の方が一般的になってきているように感じるが、(この展覧会の絵画集でもそうなっていた)昔は、もっぱらゴーギャンという呼び方だったと思う。 まさか彼の「倣岸」的な性格にあわせたわけでもなく、単に発音に忠実になっただけなんだろうな…
この日は大聖堂のそばにある 少しお高いレストラン 日本の学者さんたちと ストラスブールの専門家による食事会 なぜか自分もそこに同席し それこそ決まり文句のとおり 末席を汚す 料理をもぐもぐ食べながら みんなの会話を聞いている 優秀な女性の通訳さん …
今回のオルセー美術館展には、絵画だけでなく、写真も結構ある。 写真も重要なオルセーのコレクションなのだ。 写真の分野についてはほとんどほとんどよく分からない。 しかし、パリにいた時、ブラッサイの「夜のパリ」とかいう題の写真展を、見に行った事が…
ストラスブールのいにしえの街の 運河のそばのアルザスの 古いサンパなレストラン みんなで集う夏の夜 料理は当然アルザス料理 シュークルートに挑戦す 山と詰まれた酢漬けのキャベツ その上にどっしり乗るは ぶっといソーセージと 分厚い油のベーコンだ 同…
最近、NHKの「みんなのうた」の「ぼくはくま」を視聴して癒されている。 正直なところ、宇多田ヒカルさんの歌はほとんど聴いていないのだが、このたび、彼女の新たな魅力に出会えたのは嬉しかった。 また、ビデオクリップのくま君もかわいくてよい。 部屋…
モネの「ルーアン大聖堂」、この絵はちょうどフロアの入り口のところにあり、よく目立つような配置にしていた。 今回は一作だけだが、ご存知の通り連作として、いろいろな光の移り変わりを描いている。 まさに執念の人モネの面目躍如たるものを感じてしまう…
みんなで行く行く ストラスブール市庁舎 長細いブロイエー広場の並木の下から 邸宅のような建物を見上げる 今日はここの豪華な応接間で ささやかな歓迎セレモニー アルザスのお菓子 クグロフと シャンパンが みんなを迎えてくれる 仕事の多くは 郊外の都市共…
シスレーの次は、カミーユ・ピサロの作品「赤い屋根、村のはずれの冬の印象」である。 他の画家たちはそれぞれ独自の道を進んでしまったが、シスレーとピサロ、この二人は最後まで本当の印象派の画家足りえた気がする。 ただ、シスレーは寂しく、弱々しく感…
続いてはアルフレッド・シスレーの「洪水と小舟」の絵を鑑賞する。 河はセーヌで、パリより下流になる、ポール・マルリーという町での出来事だ。 この建物及び並木は上記の写真のように現在でも残っており、右端には絵画紹介のパネルが見える。 たまたまパリ…
1階の人物画を鑑賞した後、床に在る順路に沿い上の階にあがる。 その階のフロアは、「特別な場所」と題されている。 絵を見ていくと、ブーダン・モネ・シスレー・ピサロとほぼ並んでおり、自分のような印象派の風景画好きにとってはヨダレが出そうになる。 …
講演会の整理券を胸ポケットに入れ、1階に戻り、展覧会場に入る。 まず右手に、ベルト・モリゾの「ゆりかご」が見える。 眠る子供を見つめる、優しい母親の姿である。 第1回印象派展で他の作品が散々けなされる中、この作品は割と高評価だったのもうなずけ…
ルーブル美術館展に引き続き、今度は神戸市立博物館のオルセー美術館展に行く。 いかにも「芸術の秋」しているなあとしみじみする。 午前中所用があり、当日、博物館に着いたのはちょうど一時だった。 この日はオルセーの館長さんじきじきの講演があり、美術…
京都市美術館で開催中のルーヴル美術館展を見に行く。 この美術館には何度も行っている。前回はマルモッタン美術館の、モネ・モリゾの時だっただろうか。 今回はギリシャ系の彫刻、レリーフの類である。 絵画と比べ、フランスからの搬送には更なる苦労があっ…
今は家を出て、日本からの留学生、ヨウコと一緒に暮らしている。 といっても、彼女のアパルトマンに居候しているような感じ。のら犬と変わらない。 彼女、かわいいけど気は強い。 もともと、日本女性って、「おしとやか」というイメージがあったんだけど、ヨ…