2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

幕末欧州見聞録

幕末欧州見聞録-尾蝿欧行満録 市川清流(渡) 著 楠家重敏 編訳 新人物往来社 発行 1992年8月20日 初版発行 1862年1月22日から、1863年1月29日まで、ほぼ1年にわたる、欧州への幕府の使節(翻訳者として福沢諭吉もいた)の記録である…

マキアヴェリ「君主論」

新訳「君主論」 マキアヴェリ 著 池田 廉 訳 2008年6月30日 改版7刷発行 中央公論新社 相手国を支配する場合、前の支配者の子孫を根絶やしにすることが必要と、16世紀ごろまでのイタリア周辺の仁義無き勢力争いの中で導き出された結論。21世紀の…

さよなら 冬のフィエーゾレ

キオスクでの買い物を済ませ すでに停車していた フィレンツェ行きのバスに乗り 時計と車窓を眺めながら 出発までのひとときを待つ ほんの数時間の滞在でも ひょっとしたら これが最初で そして最後の フィエーゾレとの邂逅に なってしまうかもしれないと思…

ミーノ広場のキオスクにて(フィエーゾレ)

遺跡をぐるっと回った後 帰りのバスに乗るために ミーノ広場を目指します 広場周りの道すがら みやげ物屋がないかなと きょろきょろ探してみるけれど それらしき店は開いてなくて 結局バス停そばにある キオスクを覗き込み フィエーゾレの小冊子と 絵葉書二…

EUの優等生 スロヴェニアについて

先日、スロヴェニアのさるVIPの方による、スロヴェニアに関する講演会に行きました。 スロヴェニアは2004年にEUに加入し、2007年にはユーロを導入しています。 新規加入国としては、優等生の部類に入るでしょう。 講演の最初に、SLOVENIA…

エトルリアの壁のそばから(フィエーゾレ)

エトルリアの壁のそばから 振り返り眺めれば エトルリアの壁もずっと見続けた トスカーナのさりげない風景

アーティストたちとの秋⑪ 秋の終わり

予定より少し遅れて、とりあえず時間も過ぎたから、という感じで、リハーサルは終了する。 また今日も食事会があるとのこと。この日は結構離れたところでバーべキューらしい。疲れている人もいるのかもしれないが、こういった交流も大切である。 バスに乗る…

アーティストたちとの秋⑩ 「フィレンツェの思い出」の謎

結局リハ会場到着は6時ちょうどだった。早速リハーサル開始である。曲はチャイコフスキーの「フィレンツェの思い出」と題されるものだ。漏れ聞こえる音を聴きながら、どこがフィレンツェを表現しているのか考える。穏やかな部分はアルノ河のゆったりとした…

南仏プロヴァンスの木陰から

南仏プロヴァンスの木陰から ピーター・メイル 著 小梨 直 訳 河出書房新社 1993年10月1日 18版発行 プロヴァンスを語る上での今や「定番」である、ピーター・メイル氏の著書。 この「南仏プロヴァンスの木陰から」では、短いエッセイを、まとめた…

ルーアンの丘

ルーアンの丘 遠藤周作 著 PHP研究所 発行 1998年10月16日 第1版第2刷発行 遠藤周作氏の、日本出立から、フランス留学を終えるまでの記録。 日本出立から留学初期までの手記と、帰国直前の後期の日記の二部に分かれているが、内容自体はおおまかな…

アーティストたちとの秋⑨ ロシアの芸術家事情を思う

それにしても、今回、ロシア出身の方が何人かおられたが、皆さん今は別の国に住んでいる。どのような理由かはよくわからない。単なる偶然かもしれない。しかし小さい頃、結構ロシアの激動期と重なり、アーティストとしてもいろいろ苦労があったのかもしれな…

エトルリア時代からの石垣(フィエーゾレ)

素朴だけれども しっかりと積み上げられた石垣 このあたりが いにしえのエトルリア時代からの 石垣の跡なのかと 適当に推測しながら その重厚さを感じつつ 地図と見くらべ過去を偲ぶ

アーティストたちとの秋⑧ 薄明に輝くアーティスト

リハーサル再開。どうやらモーツアルトの曲をやっているようだ。最初は廊下で漏れ出る音を聴いていたのだが、専属のスタッフの方が「中に入ってもいいですよ」と言ってくれたので、携帯電話を切り、そっと重い扉を押し、そっと中に入り、端っこにそっと座る…

アーティストたちとの秋⑦

ホテル到着が近くなって来たので、そちらに待機しているスタッフに連絡を取る。片方のアーティストの方がシャワーを浴びたいと言っていたので、その旨を伝えるが、食事の時間の関係で、早くシャワーを済ましてほしいと言われる。シャワーくらい焦らさなくて…

アーティスト達との秋⑥ 空港出迎え

二日目は空港出迎えで始まる。 午前6時に出発するので、朝まだ暗いうちに出発する。 高速道路を通り空港に向かう。途中、朝の霧が深い。 空港に到着する。出口付近に行くと、外国人男性から声をかけられる。メキシコから夫婦で日本に旅行に来たが、約束の時…

ローマ劇場のはしっこ(フィエーゾレ)

観光案内所を出た後 帰りのバスの時間には まだ余裕があったため もう一度未練がましく 遺跡の周りを歩きます かすかに見える 古代劇場のはしっこ ちょっとした門のようなものと ささやかな階段が 草木の間に垣間見えます

「白夜の旅」 東山魁夷 著

白夜の旅 東山魁夷 著 新潮社 発行 昭和38年5月15日 発行 昭和48年8月30日 11刷 画家として著名な東山魁夷氏による、北欧諸国への、スケッチを兼ねた旅。 ご本人の6行だけのあとがきでは「のんきな旅行記」と書いておられた。 発行日から察する…

イタリア紀行(上) ゲーテ

イタリア紀行(上) ゲーテ 著 相良守峯 訳 岩波文庫 1942年6月1日 第1刷発行 2007年4月5日 第62刷改版発行 「北」のドイツから見れば、彼の南にある「アルカディアの地」イタリア。ゲーテは憧れ、身分を隠してイタリアを旅する。この巻では…

アーティストたちとの秋⑤

アーティストの人たちの空いている時間は大概買い物に行っているようだ。必ずしも、当地のみやげ物というわけではなく、普通のデパートや、衣料品店などで買いだししていたようだ。 「キモノがほしい」と言っていた人もいたようで、それを聞いた日本人関係者…

アーティストたちとの秋④ 昼餐と行方不明のアーティスト

昼食の時間が来たので、一旦会場を後にして、昼食会場に行く。タクシーを何台か呼び、分乗していく。 和風庭園の見える、小奇麗な和食レストランで、アナゴご飯に温かい麺類だったが、みんな抵抗無く食べている。 昔多くの外国人を日本に招待する仕事を手伝…