2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

チェーホフのなかの日本(六~補遺)

チェーホフのなかの日本 表紙 六 サハリンで チェーホフは約2ヶ月間北サハリンで暮らし、それから約1ヶ月間南サハリンに滞在した。 未公開写真ではピクニックの写真がある。 チェーホフとともに日本領事館書記官が写っている。 その草むらの中で、サモワール…

チェーホフのなかの日本(一~五)

チェーホフのなかの日本 表紙 チェーホフのなかの日本 中本信幸 著 大和書房 発行 1981年5月30日 初版発行 一 はじめに 本稿は、チェーホフのなかの日本という未開拓の問題に対する試論である。 二 日本におけるロシア人 チェーホフが南ロシアのアゾフ海沿岸…

山の精神史 柳田国男の発生

山の精神史 柳田国男の発生 表紙 山の精神史 柳田国男の発生 赤坂憲雄 著 小学館 発行 1991年10月20日 初版第1刷発行 各章の導入部においては、著者自らが現地に赴いた経験談を述べており、その後、柳田国男のテキストの綿密な考証に入っています。 序章 物…

武蔵野 国木田独歩 作

武蔵野 国木田独歩 作 岩波文庫 表紙 武蔵野 国木田独歩 作 岩波文庫 2006年2月16日 改版第1刷発行 『武蔵野』をはじめとする国木田独歩の短編集です。モーパッサンの短編『糸くず』の翻訳を含みます。 『柳田国男の青春』の中に、独歩の死が柳田の青春の終…

ロシア漂流民 ソウザとゴンザの謎

ロシア漂流民 ソウザとゴンザの謎 表紙 ロシア漂流民・ソウザとゴンザの謎 サンクトペテルブルグの幻影 瀬藤祝 著 新読者社 発行 2004年4月3日 初版1刷 物語を脚本の様式で書いています。 その合間に、史実も載せているので、実情の理解に役立ちます。 1章 …

現代語訳 榎本武揚 シベリア日記

現代語訳 榎本武揚 シベリア日記 表紙 現代語訳 榎本武揚 シベリア日記 諏訪部揚子・中村喜和 編注 平凡社ライブラリー 697 2010年3月10日 初版第1刷 明治11年(1878年)7月から9月まで、榎本武揚がサンクトペテルブルクからウラジオストークまで、鉄道、馬車…

ヨーロッパ運河ヨットの旅

ヨーロッパ運河ヨットの旅 表紙 ヨーロッパ運河ヨットの旅 田中憲一 著 新潮社 発行 とんぼの本 1988年7月25日 発行 (北海から地中海まで運河と川を利用して縦断した記録です。 1986年から87年にかけて、ご家族でオランダからベルギーを通過して、フランス…

久しぶりのにゃんこ

おすましするにゃんこ 久しぶりに、このブログににゃんこが出てきてくれました。 「ふにゃ、やっぱりこのブログにはアタシがいないとだめなのにゃ」 最近は暑くてゴロゴロしてばかりでしたが・・・ 「アタシの可愛くて澄ました姿が撮れない、カメラマンの腕…

日本とロシア 忘れられた交流史(第2部)

第2部 加速する外交、多様化する相互認識 第20回 「ピョートル・モデル」――近代化の師としてのロシア ピョートルの国から、プチャーチン使節団が長崎にやってくると佐久間象山たちは動き出した。今、外国から学ぶには海外に出るしかない、弟子の吉田松陰に…

日本とロシア 忘れられた交流史(第1部)

日本とロシア 忘れられた交流史 表紙 日本とロシア 忘れられた交流史 シュラトフ・ヤロスラブ 著 柏書房 発行 2025年5月10日 第1刷発行 はじめに 日露関係の出発点――忘れられた交流、その多面性 著者の実証研究・教育現場・エッセイという3つの経験を活かし…

史料と旅する中世ヨーロッパ

史料と旅する中世ヨーロッパ 表紙 史料と旅する中世ヨーロッパ 図師宣忠 中村敦子 西岡健司 編著 ミネルヴァ書房 発行 2025年4月1日 初版第1刷発行 本書は教科書などの歴史叙述の背後にどのような史料が隠れているかに気づき、それらの史料を読み解くコツを…

ロシアの空の下(三~五)

榎本武揚 万里小路正秀 思春期を露都で過ごした公卿留学生 明治期になってからの最初のロシア留学生の一人が万里小路秀麿(のちの正秀)である。 彼の名前は明治4年の岩倉使節団に随伴した50人余りの留学生リストの中に含まれている。 横浜を出港した時、彼…