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日本語の補助動詞とそれに対応するフランス語の表現(フランス語を考える20章 より)

日本語では、《移動》と《話し手を原点とする方向性》を示す補助動詞としての「いく/くる」が頻繁に用いられます。それは、「去っていく」、「上がっていく」のような「〜ていく」という形と、「降ってくる」、「買ってくる」のような「〜てくる」という形…

フランス語を考える20章

フランス語を考える20章 表紙 フランス語を考える20章 泉邦寿 著 白水社 発行 1978年7月20日 第1刷発行 1994年1月15日 第4刷発行 もともと、雑誌『ふらんす』に1974年4月から1976年3月まで2年間にわたって連載したもののうち、特に意味論に関連の深いものを…

【新訳】フロンティヌス戦術書(本文、注)

ランキング参加中読書 凡例 固有名詞は、英訳読みを避け、当時のラテン語音に近そうなカタカナ読みを考えた。例えば「ジュリアス」「シーザー」ではなく「ユリウス」「カエサル」とする、等。ただし、もとより専門家の作業ではない。 (本文中にガイウス・カエサルと…

【新訳】フロンティヌス戦術書(解題)

【新訳】フロンティヌス戦術書 表紙 [新訳]フロンティヌス戦術書 古代西洋の兵学を集成したローマ人の覇道 フロンティヌス 著 兵頭二十八 訳 PHP研究所 発行 2013年12月27日 第1版第1刷発行 古代ローマ水道橋について調べる過程でフロンティヌスを知ったので…

「近代将棋」より 斎藤栄 作『小説天野宗歩』

川面に映る桜並木 近代将棋 四月号 昭和54年4月1日発行 編集兼発行人 永井英明 近代将棋社 発行 桜を見ていたら(しだれ桜ではありませんが)、昔読んだ、「近代将棋」に連載されていた、天野宗歩の小説の一場面を思い出しました。 小説天野宗歩 青嵐の棋客(第三…

感動する地図帖 世界って面白い!となる100テーマ

感動する地図帖 世界って面白い!となる100テーマ 表紙 感動する地図帖 世界って面白い!となる100 テーマ イアン・ライト 編著 片山美佳子 訳 日経ナショナルジオグラフィック 発行 2024年8月26日 第1版 1刷 様々な地図を見るだけで、世界を色々な角度から…

戦後日本のジャズ文化 映画・文学・アングラ

戦後日本のジャズ文化 映画・文学・アングラ 表紙 戦後日本のジャズ文化 映画・文学・アングラ マイク・モラスキー 著 青土社 発行 2005年7月25日 第1刷発行 第1章 自由・平等・スイング? 終戦前後の日米ジャズ再考 デューク・エリントン デュークは「君主」…

地中海の慰め 旅と物語の思い出(ダンテ天国篇・スペイン等)

ランキング参加中ヨーロッパ旅行 ランキング参加中読書 地中海の慰め ダンテ〈天国篇〉 〈天国篇〉の〈第一歌〉で天国を歌うに先立って、ダンテはここでも前口上を述べております。その趣旨は天国を見事に歌い上げたい熾烈な願いにもかかわらず、これはまこ…

地中海の慰め 旅と物語の思い出(シャルトル大聖堂)

シャルトル大聖堂のパンフレット表紙 聖なる百科全書 シャルトル大聖堂 1976年、フランスでも特に暑い夏に、シャルトルへ行きました。自動車で近づいて行きますと、暑気をはねつけて、地平線に聖堂の塔が現れました。私はその時は巡礼についてエッセイを書き…

地中海の慰め 旅と物語の思い出(新約・アッシジのフランシスコ)

地中海の慰め 旅と物語の思い出 表紙 地中海の慰め 旅と物語の思い出 小川国夫 著 小沢書店 発行 1989年1月15日 初版発行 以前著者の文章を読んだ時、シンプルでわかりやすい文章にもかかわらず、格調高い文体に魅かれました。 新約について キリスト歴の元…

B・H・チェンバレン 日欧間の往復運動に生きた世界人(後半)

Ⅳ 東西間の往復運動 日本滞在記の前期と後期を比べると、チェンバレンの日本研究の面での違いの他に、彼がヨーロッパに里帰りをした回数に大きな違いがあることがわかる。 それでも日本滞在記の後半においても、ヨーロッパに里帰りした期間よりも、日本に滞…

B・H・チェンバレン 日欧間の往復運動に生きた世界人(前半)

B・H・チェンバレン 日欧間の往復運動に生きた世界人 表紙 B・H・チェンバレン 日欧間の往復運動に生きた世界人 太田雄三 著 リブロポート 発行 シリーズ民間日本学者 24 1990年3月20日 初版第1刷発行 チェンバレン(1850−1935)の、主に書簡を通じて、その生…

私はチェコびいき 大人のための旅案内

私はチェコびいき 大人のための旅案内 表紙 私はチェコびいき 大人のための旅案内 大鷹節子 著 朝日新聞社 発行 2002年6月5日 第1刷発行 以前このブログで取り上げさせていただいた『チェコとスロバキア』を全く違った角度から書き直した(というよりも新たに…

ピアノ弾き即興人生 山下洋輔 著

ピアノ弾き即興人生 表紙 ランキング参加中読書 ピアノ弾き即興人生 山下洋輔 著 徳間書店 発行 2010年10月31日 初刷 山下洋輔さんの初期のエッセイ集は、大昔から今に至るまで愛読しています。 この本は少しお年重ねられた分、多少は落ち着いています。 本…

西の果てまで、シベリア鉄道で ユーラシア大陸横断旅行記

西の果てまで、ユーラシア大陸横断旅行記 表紙 西の果てまで、シベリア鉄道で ユーラシア大陸横断旅行記 大崎善生 著 中央公論新社 発行 2012年3月25日 初版発行 小説家の大崎善生さんによる、2009年6月、ウラジオストック(ウラジオストク)からリスボンまで…

クレットマン日記 若きフランス士官の見た明治初年の日本(解説等)

解説 松崎硯子 クレットマンの学んだエコール・ポリテクニック エンジニア養成校として1794年に設立され、1804年に皇帝ナポレオン・ボナパルトが革命後に不足していた将校軍人を養成するための軍人養成校にした高等教育機関で、現在でも国防省の所管である。…

クレットマン日記 若きフランス士官の見た明治初年の日本

クレットマン日記 若きフランス士官の見た明治初年の日本 表紙 クレットマン日記 若きフランス士官の見た明治初年の日本 松崎硯子 訳 平凡社 発行 東洋文庫898 2019年12月13日 初版第1刷発行 本書は、コレージュ・ド・フランス日本学高等研究所により2015年…

バッハの音符たち 新装版 池辺晋一郎 著

バッハの音符たち 新装版 表紙 バッハの音符たち 新装版 池辺晋一郎 著 音楽之友社 発行 2024年7月31日 第2刷発行 バッハの有名な曲について、池辺先生お得意のダジャレを交えながら、楽譜を多用してユニークに説明しています。 元は雑誌『音楽の友』に、199…

日本語を作った男 上田万年とその時代(第二部)

第二部 万年の国語愛 第八章 日本語改良への第一歩 それまでの写本の段階では方言などの影響で揺れていた表記が、印刷によって一定のものへと次第に固定化されていく。 およそ印刷は、カクストンの出版印刷所がロンドンに置かれたのと同じように、中国や我が…

日本語を作った男 上田万年とその時代(第一部)

日本語を作った男 上田万年とその時代 表紙 日本語を作った男 上田万年とその時代 山口謡司 著 集英社インターナショナル 発行 2016年2月29日 第1刷発行 近代言語学を初めて日本に導入すると同時に、標準語の制定や仮名遣いの統一などを通じて「近代日本語」…

はじめて旅するウラジオストク

はじめて旅するウラジオストク 表紙 はじめて旅するウラジオストク 矢巻美穂 著 辰巳出版 発行 2020年2月15日 初版第1刷発行 前に1989年のウラジオストク訪問の本を紹介しましたが、こちらは2020年頃のウラジオストクを扱っています。 5、6年前とはいえども…

交路からみる古代ローマ繁栄史(第二部~)

地中海からブリタンニアへの輸送 第二部 河川・海上交通がローマの繁栄をもたらした 第五章 何を、どこから運んだのか 地中海西部〜ブリタンニアのルートには 一番西側の「ジブラルタル海峡〜大西洋」 東側の「陸路を含むローヌ川〜モーゼル川〜ライン川〜北…

交路からみる古代ローマ繁栄史(第一部)

交路からみる古代ローマ繁栄史 表紙 交路からみる古代ローマ繁栄史 陸の道・河の道・海の道が古代ローマの繁栄をつくった 中川良隆 著 鹿島出版会 2011年9月10日 第1刷発行 本書は、陸と水の交易路とはどのようなもので、いつ、どうしてつくったのか、そして…

マルセイユのユニテ・ダビタシオン ル・コルビュジエ著

マルセイユのユニテ・ダビタシオン 表紙 マルセイユのユニテ・ダビタシオン ル・コルビュジエ 著 山名善之 戸田穣 訳 筑摩書房 発行 ちくま学芸文庫 2010年2月10日 第1刷発行 第1章 罵りの声 1950年2月の竣工時、セーヌ県医師会会長を務める精神科医は、こ…

ウラジオストクの旅 海の向こうにあった日本人町(後半)

裏表紙裏のウラジオストク案内図 “熱烈歓迎”の入港 訪問者のうち「富山県日ソ友好視察団」は主に新湊市関係者で構成された。 「新潟代表団」は県を挙げてという意気込みがうかがえた。 新潟市は定期航路復活への期待を込めて、姉妹港締結を提案し、新湊市は…

ウラジオストクの旅 海の向こうにあった日本人町(前半)

ウラジオストクの旅 海の向こうにあった日本人町 表紙 ウラジオストクの旅 海の向こうにあった日本人町 杉山公子 著 地久館 発行 原書房 発売 1989年12月15日 発行 1989年の5月、新潟港からウラジオストク(ウラジオストック)に客船で旅行した著者の紀行文…

古代ローマ歴史散歩 最盛期の帝国の街並みをたどる

古代ローマ歴史散歩 最盛期の帝国の街並みをたどる 表紙 古代ローマ歴史散歩 最盛期の帝国の街並みをたどる フィリップ・マティザック 著 大槻敦子 訳 原書房 発行 2026年1月30日 第1刷 本書では4世紀末から5世紀にかけてローマの街を散歩した情景を描いてい…

訓読と漢語の歴史〔ものがたり〕

訓読と漢語の歴史〔ものがたり〕 表紙 訓読と漢語の歴史[ものがたり] 福島直恭 著 花鳥社 発行 2019年2月28日 初版第1刷発行 漢文の訓読文はどのような経緯で成立し、その後どのような変遷をたどったのか、そしてそれはなぜか、ということを、漢語の存在と…

小栗上野介 忘れられた悲劇の幕臣(第三章~終わりに)

第三章 経済による立て直し 第一節 日本人初の経済外交 小栗が参加した遣米使節の目的は日米修好通商条約の批准書交換と、アメリカという近代国家を直接目にしてくることでしたが、もう一つの使命として、日米通貨の交換比率の再交渉するための下調査があっ…

小栗上野介 忘れられた悲劇の幕臣(第二章)

小栗上野介とヴェルニーの胸像 第二章 幕末期の構造改革 第一節 変わり果てた祖国の姿 アメリカ政府から、アメリカの他の町や、ヨーロッパのロンドンやパリも回ったらどうかと提案されるが、断りを入れる使節一行 ニューヨーク→(大西洋)→ベルデ岬諸島→ロアン…