2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

幻の「ボルセーナのミサ」(ヘリオドロスの間、ラファエッロの間)

このヘリオドロスの間のフレスコ画の中で、「ボルセーナのミサ」は修復中だったので見れなかったのですが、せっかくラファエッロをしっかりと見直す機会ですので、紹介しておきます。 もともとの絵のモチーフは、1263年にボルセーナで起こった奇蹟を元…

アッティラの撃退(ヘリオドロスの間、ラファエッロの間)

続いて同じヘリオドロスの間の「アッティラの撃退」です。 これは当時イタリア北部を荒らし、ローマを狙っていた、フン族のアッティラに対し、452年、イタリアから出ていってもらうようにレオ司教らが交渉した史実をもとにしています。 「ローマ人の物語…

光の中の奇跡(聖ペテロの解放  ヴァチカン より)

まばゆい外光が 聖ペテロの奇跡を じんわり下から 照らしてゆきます 絵画の中の 天使の光とあいまって 不可思議な場面を 幻想的に包み込んでゆきます

聖ペテロの解放(ヘリオドロスの間、ラファエッロの間)

この絵画は、同じくヘリオドロスの間にある「聖ペテロの解放」です。 これは新約聖書の使途行伝に叙述されている一つのエピソードを絵画にしたものです。 場面は三部に分かれています。 まず中央がヘロデ王に囚われた聖ペテロと、その前に現れた天使です。 …

「神殿から追放されるヘリオドロス」に出てくるラファエッロ

「神殿から追放されるヘリオドロス」の左半分を中心に撮った写真です。 教皇が乗っている輿を担いでいる人のうち、輿から見ると前方左側(画面を向って見ると後方の右側)の人物はラファエッロ本人ということです。 このヴァチカンの「ラファエッロの間」で…

神殿から追放されるヘリオドロス(ヘリオドロスの間、ラファエッロの間)

次にラファエッロの間の第二室「ヘリオドロスの間」に入ります。 まず画像の絵画は「神殿から追放されるヘリオドロス」です。 この絵画が描かれはじめた1511年頃、教皇ユリウス2世はフランスと皇帝軍の連合軍にとの戦いや、枢機卿内での権力闘争におけ…

コンスタンティヌスの間(ラファエッロの間、ヴァチカン)

いよいよラファエッロの間に入ります。 まずはコンスタンティヌスの間です。 この部屋の絵画は、ラファエッロにより描かれたものではなく、弟子であるジュリア・ロマーノなどによって描かれたものです。 それゆえ、ラファエッロ独自の「明快な美しさ」は無…

無原罪のマリアの間?(ヴァティカン美術館)

この画像の部屋は「無原罪のマリアの間」のようです。 最初画像を調べている時は、ここからすでにラファエッロの間の「コンスタンティヌスの間」かなと思っていました。 しかしwikiを見ても、違う画像が出ていました。 ということでガイドブックの地図…

地図のギャラリーの天井画(ヴァチカン)

「タペストリーのギャラリー」の後は、写真の「地図のギャラリー」を通りぬけます。 16世紀の後半に描かれたイタリア各地方などの地図40枚が飾られています。 実際に通った時は、地図よりも、この天井画全体の派手さに目を奪われてしまいました。 本当…

タペストリーのギャラリー(ヴァティカン)

続いて、タペストリーのギャラリーに入ります。 ここは、キリストの生涯を描いたタペストリーを展示しています。 クレメンス7世の時代に、ラファエッロの弟子による下絵をブリュッセルで織られたものが展示されているそうです。 写真のものは、聖家族でし…

円形の間(ピオ・クレメンティーノ美術館、ヴァティカン)

ピオ・クレメンティーノ美術館の「円形の間」に入ります。 シモネッティの設計によって造られています。 屋根は写真の通り丸屋根となっています。これはパンテオンをイメージしているそうです。 そう言われれば確かにパンテオンの面影がありますね。 円形の…

ピウス6世?の胸像(ピオ・クレメンティーノ美術館、ヴァチカン)

この写真、外光に映えている胸像は教皇ピウス(ピオ)6世だと思われます。 テラスのような外側からの光の解放感により、思わず写真に残してしまったようです。 教皇様の「私を撮りなさい」という、見えざる力に導かれたのかもしれませんが・・・(笑)。 …

ピオ・クレメンティーノの他の作品(ヴァチカン)

これは石棺だと思われます。 下には戦いの場面や、捕虜を従えている勝利者(椅子に座っている)などの実際にあったような場面が彫られています。 上は足が蛇のようになっている男や、闘う女などが彫られています。神話から題材をとったもののようです。 こ…

メデューサの頭部をもつペルセウス(ピオ・クレメンティーノ美術館、ヴァチカン)

この写真の右側は「メデューサの頭部をもつペルセウス」です。 この作品はイタリアの新古典主義を代表する彫刻家、カノーバによって制作されました。 制作時期は1800年ごろです。意外と新しい作品なのですね。 ポーズはベルヴェデーレのアポロと同じよ…

ベルヴェデーレのアポロ(ピオ・クレメンティーノ美術館、ヴァチカン)

ヴァチカン博物館内の、ピオ・クレメンティーノ美術館に展示されている「ベルヴェデーレのアポロ」です。 均整のとれた美しさですね。 この作品についてゲーテは 「ベルヴェデーレのアポロンよ、何故にお前は、われらにお前の美しき肢体を見せるのだ。われ…

ヴァチカン・ローマ等の紋章

翌朝は地下鉄を利用して、ヴァチカンに行きます。 美術館周辺に着いたのですが、すでに入り口から二つ目の角のところまで列が続いていました。 しかし幸い列の流れ自体はそんなに滞っておらず、じわじわと前に進んでいきました。 列に沿って「団体入場しませ…

コロー 名画に隠された謎を解く!

コロー 名画に隠された謎を解く! 高橋明也 著 中央公論新社 2008年6月10日 初版発行 「甘し国フランス」を絵画の中に表現するコロー。そんな彼の足跡を辿り、実際に描かれたその場所や建物を訪問する。著者が撮影した写真を絵画を見比べると、15…

北の玄関ポポロ門(ローマ)

写真の門はポポロ門です。 この門が、北からの訪問者を迎えました。 フィレンツェにしろシエナにしろ、城門には独特の感慨を持って眺めたものです。 いかにも都市国家の名残、という感じがするからです。 まだその点ローマは巨大な都市ということもあり、そ…

ヨーロッパの中世 芸術と文化

ヨーロッパの中世―芸術と社会 ジョルジュ・デュビィ 著 池田健二・杉崎泰一郎 訳 1995年4月25日 初版第1刷発行 藤原書店 中世のヨーロッパについて「紀元千年」「神は光なり」「大聖堂、都市、学校」「14世紀の転換」などの小題に基づいて、豊富…