2009-01-01から1年間の記事一覧

ローマへの道

この年末ローマへ行ってきます。 二度目なのですが、その間に塩野七生さん、須賀敦子さん、ゲーテなどの本を読んできましたので、また新たなローマに出会えるのではないかと期待しております。 ただ、天気が悪そうなので、どれだけ回れるか・・・不安ですね。

ラファエロ画集

ラファエロ クリストフ・テーネス 著 タッシェン・ジャパン ラファエロについての画集・解説書。 たまたま図書館で借りていたのだが、ちょうど京都のボルゲーゼ展に行った時に売店で見つけたのでこれ幸と買ってしまった。 ラファエロの自画像集から始まり、…

甦ったオーギュスト・エ・ド・リヴィ神殿(ヴィエンヌ・フランス)

このオーギュスト・エ・ド・リヴィ神殿は 中世以降は教会として使用され その本来の価値は見捨てられていたのかもしれない しかし19世紀になって 「カルメン」の原作者として知られる プロスペル・メリメにより 貴重な歴史的建造物として認められ、現在に…

天を指すオーギュスト・エ・ド・リヴィ神殿(ヴィエンヌ・フランス)

いかにもヴィエンヌが ローマ時代の都市だった 過去を表すにふさわしい オーギュスト・エ・ド・リヴィ神殿 オーギュストは いわゆるローマ初代皇帝の アウグストゥスをあらわし リヴィは彼の妻 リヴィアをあらわす かつてのローマの公共広場に 建ちつくして…

ヴィエンヌの市庁舎とその名の響き(フランス)

フランスにある市庁舎は 結構おしゃれな建物が多いけれど ここヴィエンヌの市庁舎も やはり品位を保っています 遺跡に影響を受けたかのように アーチを前面に据えています ヴィエンヌという街の名前は かのウィーンのフランス語表記と同じで またフランス国…

ボルゲーゼ美術館展にて

先日、京都まで「ボルゲーゼ美術館展」を見に行きました。 場所は京都国立近代美術館でした。 なにか京都というと、よく京都市美術館に行っているので、いつもこのあたりばかりだなあという気がします。 今回は、なんといってもちらし表のラファエロの「一角…

キュベレ遺跡公園(ヴィエンヌ・フランス)

ヴィエンヌに残る キュベレ遺跡公園と呼ばれる ローマ遺跡の公園 キュベレというのは フリギアという 小アジアにあった 古の王国における 女神をあらわす The Great Motherと呼ばれ 穀物の実りを 表象している神様 ギリシャ神話では Rheaという 大地の女神に…

サン・モーリス大聖堂への斜光(ヴィエンヌ・フランス)

朝の靄の中の サン・モーリス大聖堂 このもとは302年に造られたとのことだが 今の形には 11世紀後半から 16世紀初頭にかけて 少しずつ造られていったものだという よってゴシック様式に ロマネスク様式が含まれるものとなって 歴史の重なりを 内包し…

リヨンからヴィエンヌ(フランス)へ

リヨン・ペラーシュ駅から 朝9時前に電車に乗り 約20分で 崖のそばの駅舎につく 街の名はヴィエンヌ ローマ時代から この辺りの中心の街として 栄えてきたけれども 中世後期くらいには リヨンにその覇権の地位を奪われる それでも長い歴史を経た後の 繁栄…

物語 ストラスブールの歴史

物語 ストラスブールの歴史国家の辺境、ヨーロッパの中核内田日出海 著中公新書20272009年10月25日 発行フランスとドイツの間で揺れ動いてきた、ストラスブール(シュトラースブルグ)の歴史を叙述した新書です。写真の表のように、ローマ帝国の…

フランスを見つめ続けるマリアンヌ(リヨン・ペラーシュ駅前)

リヨン・ペラーシュ駅に行く時に 見かけた「マリアンヌ」の像 台座を見ると 「共和国の栄光」という文字とともに 1889という年号 このころは第三共和政の時代で 愛国的な国民をつくりだすため フランス共和国を象徴する マリアンヌの像が あちこちの公共…

ツールドフランス最終日の再放送を見る

昨日から今日の未明にかけて、J SPORTSが今年のツール・ド・フランス最終日の再放送をしていたので、夜遅くまで見てしまった。 生放送は見ることができなかったので、自分にとっては貴重な再放送である。 最初のほうは、最終日ということでのんびりし…

Dardillyという知らない町で泊まる(リヨン郊外)

リヨンの北西の端っこまで地下鉄に乗り そこからバスに乗って予約していたホテルに向かう バスは坂をガガガと上っていき 小高い丘のくねくねした道を行く ちょっとした住宅街や学校など リヨンのいわゆる郊外エリア バスの一番後ろには 子供から学生くらいま…

パリの秘密

パリの秘密 鹿島茂 著 岸リューリ 本文イラスト 中央公論新社 発行 2006年10月10日 初版発行 19世紀フランスの社会生活と文学が専門の著者。パリをエッフェル塔から、街並みの何気ない装飾まであらゆるものの「秘密」を、各3ページで取り上げてい…

ショパンを廻るパリ散歩

ショパンを廻るパリ散歩 中野真帆子 著 王龍蒙 写真 螢轡腑僖鵝“行 2009年8月3日 初版 以前、ショパンの生涯の足跡をたどった本を紹介しましたが、今回の本は、彼のパリを中心とした足跡をたどったものです。 住居だけでなく、ゆかりのある教会や、墓…

現代のリヨンへ(国立オペラ劇場)

ローマ遺跡から 12世紀の大司教教会を経て 市庁舎、そして噴水と 歴史を追っかけてきた そしてたどりつく モダンなガラス張りの 国立オペラ劇場 古代から現代まで 坂を下り河を渡りながら ひとっ飛びさせてくれる リヨンのまちの魔術

バルトルディ作「4頭の馬の噴水」(リヨン・フランス)

リヨン市庁舎前に広がる テロ―広場の真ん中にある 「4頭の馬の噴水」と名付けられた 壮麗な噴水の姿 ニューヨークの自由の女神を手掛けた バルトルディという彫刻家による 19世紀につくられた作品 ちなみに後ろの建物の カフェコンセールの名前が 作者に…

パリ とっておきの小さな美術館

春美・クロソフスカ・ド・ローラと歩く パリ とっておきの小さな美術館 春美・クロソフスカ・ド・ローラ 著 朝日新聞出版 2009年8月30日 第1刷発行 この本は、おおざっぱに分けると、春美さんのご両親および自分自身の話と、パリの小さな美術館につ…

リヨンの貫禄ある市庁舎

長方形のテロー広場の一辺に リヨンの市庁舎ありました トリコロールをなびかせながら 意気揚々と建っています ヨーロッパの各都市では たいてい市庁舎はいにしえの面影で 街の長き伝統と歴史を 物言わずとも伝えています

バチカンの素顔

バチカンの素顔 バート・マクダウェル 著 ジェームズ・L・スタンフィールド 写真 高橋健次 訳 日経ナショナル ジオグラフィック社 発行 2009年6月15日 第1版1刷 バチカン内部の様子や美しい芸術作品、教皇や枢機卿の姿などなどの写真が、説明文と…

ゆったりとしたソーヌ河(リヨン・フランス)

ソーヌ河は リヨンの小高い丘陵に沿って なまめかしい曲線を描きながら ゆったりと流れていきます リヨンの新旧市街で ローヌ河と並走し この街に重層的な深みを もたらし続けています 街の中心を過ぎると その役目を終えたかのように 並走したローヌ河と ゆ…

ブエルタ・ア・エスパーニャのテーマ曲Merezco by Zahara

ブエルタ・ア・エスパーニャは昨日で実質的に終り、バルベルデが総合優勝した。 今日はマドリッドまでだが、総合優勝は不文律で動かないようになっており、凱旋パレードのような感じだ。 それでも最後のステージ優勝を狙う選手にとっては、ガチンコの勝負に…

ゴシックということ

ゴシックということ 前川道郎 著 学芸出版社 1992年6月20日 初版第2刷発行 ゴシックの「古典大聖堂」とは、シャルトル・ランス・アミアンの三つをいうとのこと。 このうち、著者は、ランスを最も典型的な古典と見なしている。 ランスは、西正面の比…

セーヌの川辺

セーヌの川辺 池澤夏樹 著 集英社 2008年9月10日 第1刷発行 現在、フランスのフォンテーヌブローに住んでいる、池澤氏による、フランスを中心としたエッセイ集。 以前NHKの「星の王子様」の特集番組に出ておられ、のんびりとした地平線が広がるな…

アンダルシアの山々を抜けて(ブエルタ・エスパーニャ2009)

今週末、スペインの自転車レース、ブエルタ・エスパーニャ2009をやっとじっくり見ることができた。 始まったのは、ちょうど衆議院選挙のころで、その時はじっくり見れなかった。 スタートはオランダからだった。過去の歴史(スペインが統治していた時も…

サン・ジャン大司教教会二景(リヨン・フランス)

ローマ劇場を逍遥したあと フルヴィエールの丘を ふくらはぎの伸びを感じつつ のんびり歩いて下っていきます 平地間近の位置から見える サン・ジャン大司教教会 木々に覆われた間から のらりと顔を出してきます ガリアの丘を降りきって 中世の平地に着陸し …

美しき人生のために リルケの言葉

美しき人生のために リルケの言葉 秋山英夫 訳編 社会思想社 1984年3月30日 初版第1刷発行 リルケの思想について、彼の詩や書簡から抜き出して編集した本です。宗教感や、生と死、芸術などの章にまとめられています。 リルケが実際に出会った、ロダ…

チェーホフ「サハリン島」

サハリン島 チェーホフ 著 原卓也 訳 中央公論新社 2009年7月10日 初版発行 1890年7月、チェーホフはサハリンへ旅する。 これはその時のサハリンの状況をつづった本だが、紀行文という趣は全くない。 彼は、わざわざカードをつくり、熱心な下級…

リヨンの音楽堂あたりの遺跡

リヨンのローマ時代の音楽堂を えさを探す野良犬のように うろうろ歩き回る 音楽堂の上部のほうに 写真のような遺跡のあと かなり朽ちかけつつあるのは ガリア時代の柱の跡なのか 「オデオン」と呼ばれる音楽堂 その単語の独特の語感から 音の響きまで伝わっ…

ワイルドに整ったローマ劇場(リヨン・フランス)

フルヴィエールの大聖堂から 少し下って行っただけで 時代はガリアにさかのぼり 石造りのローマ劇場が その典雅な姿をあらわします 野外劇場の方から いにしえの音楽堂をとらえます 整った座席の上の 整備しきれてないワイルドな部分が ローマの逞しさを呼び…