オルセー美術館展にて⑦エッフェル塔に向かう4人の男

今回のオルセー美術館展には、絵画だけでなく、写真も結構ある。
写真も重要なオルセーのコレクションなのだ。
写真の分野についてはほとんどほとんどよく分からない。
しかし、パリにいた時、ブラッサイの「夜のパリ」とかいう題の写真展を、見に行った事があった。(多分ポンビドーセンターだったと思う)
昔のパリの夜を撮影したものということで、何となくドキドキ、ワクワク、期待して見に行った思い出があるが、結局あまり強い印象を受けなかった。
まあ一番の理由は、自分の鑑識眼の無さだと思うが、写真のサイズとかにも問題があったのかもしれない。
今回も、絵画に比べると、そう印象には残らなかったが、買った作品集を改めて眺めていると、なかなか面白い。
一番よかったのは、タールマンという写真家の「エッフェル塔に向かう4人の男」だ。
シルクハットをかぶり、コートを着た4人の初老くらいの男の後姿があり、彼らのむこうにはエッフェル塔がそびえている。そのむこうはおそらくセーヌになるのだろう。
なんとなく戦後○○周年の記念祭の帰りというたたずまいであった。