2012-01-01から1年間の記事一覧

パリのメトロ歴史物語

パリのメトロ歴史物語 ピエール=ガブリエル=ロジェ・ミケル著 蔵持不三也 訳 原書房 2011年11月30日 第1刷 パリの街には、メトロの駅があっちこっちにある、という印象がある。 実際400近くもの駅があり、パリ市内ならどこからでも500メートル以内に駅が…

シスレーの絵画巡りの小冊子(モレ・シュル・ロワン、フランス)

城門の手前にあった 観光客用のアンフォルマシオン そこで村の地図をもらう ふとかたわらを見れば 画像のような シスレーに関する小冊子の見本版 パラパラめくると カラーの綺麗な装丁で シスレーが描いた所々を 丁寧に示している 値段は30フランなり これ…

ラヴェル(ジャン・エシュノーズ 著)

ラヴェル ジャン・エシュノーズ 著 関口涼子 訳 みすず書房 発行 2007年10月19日 発行 先日、「題名のない音楽会」を見ていたら、佐渡裕さんが大震災支援のため、「ボレロ」の指揮をしておられた。 個々のソロパートが、震災関連のコンサートでもあり、より…

1178年 パリ 二十歳の静かなる熱情(まとめ)

いままで書いてきたように、中世の大学とは外見上かくもみすぼらしいものであった。 全ヨーロッパの若者のあこがれのパリ大学が、それこそ寺子屋以下だともいえるものだった。 書物はまだ書写一本の時代で、大きな変化はグーテンベルグの活字印刷まで待つほ…

村上春樹 1Q84 BOOK1

1Q84 BOOK1 著者 村上春樹 発行所 ㈱新潮社 6刷 2009年6月20日 この日曜日に図書館で見かけたので、すばやく借りてしまいました。 途中は最後まで読めるか心配だったが、結局今日の休みでBOOK1は読破してしまいました。 このようなベストセラーについて…

1178年 パリ 二十歳の静かなる熱情④

パリ左岸、セーヌ河沿いの肉屋横丁にあるネッカムの下宿は、一階が家主の部屋と台所になっており、二階が学生の部屋である。 ネッカムは、グラン・シャトレの衛士の鳴らす夜明けの角笛とともに起床する。 この角笛は太陽の上縁が地平線に見えたときにならす…

1178年 パリ 二十歳の静かなる熱情③

若きアレクサンダー・ネッカムはパリのシテ島から、左岸にわたるプチ・ポンに近づく。 はじめてパリを訪れた中世の学生にとって、この橋をわたるのは教会の内陣に入るような神聖な感動をおぼえるのであった。 というのは、この橋こそ、パリでの学問精神の中…

モレ・シュル・ロワンの青空市場(フランス)

秋のある日 パリの日本語新聞で見かけた モレ・シュル・ロワンへと思い立つ この街は 印象派の画家 アルフレッド・シスレーが 様々な場所で その美を描き続けた地 パリ15区の下宿から 地下鉄を東へ乗り継ぎ パリ・リヨン駅にたどり着く そこで黄色い小さな…

グルノーブルのトラム

グルノーブルでは、写真のような低床式のトラムが走っていました。 ちょうどここは停車場のようです。 そこにあるフランステレコムなどの屋外広告も見苦しくなく、綺麗に感じます。 路線は街中を中心に、三方向に向けて伸びていました。 グルノーブルは、周…

グルノーブル美術館の綺麗な彫像

グルノーブル美術館に入ります。 白を基調とした、モダンですが落ち着いた建物です。 内部の写真です。 ひょっとしたら、内部は撮影禁止なのかもしれません。 もしそうだったらごめんなさい。 外側の、鉄製のモニュメントらしきものを撮った、ということに…

1178年 パリ 二十歳の静かなる熱情②

我らのアレクサンダー・ネッカムは朝日とともに、サンジェルヴェイ教会の宿坊を出発する。 ちなみにこの教会は今現在もあるようで、ちょうどパリ市庁舎の東に位置する。 きょうはネッカムにとっては、憧れのパリで学ぶ先生を訪ねる日なのだ。 右岸市区をなな…

1177年 パリ 20歳の静かなる熱情①

アレクサンダー・ネッカムは1157年、ロンドンの北西の町に生まれた。 彼は20歳のころ、パリに遊学する。 ロンドンから、テムズ河に沿って馬でカンタベリーに行き、1170.年に殉教したベケットの墓に参り、小型容器に入ったお守り用の聖水を買う。 ドーヴァー…

大世界史 7 中世の光と影(1~9)

大世界史 7 中世の光と影 堀米庸三 著 文藝春秋 発行 昭和42年12月25日 初版発行 ある学者のいうには、アドリア海の奥に近いフィウメ(旧ユーゴ)から、バルト海奥のタリン(エストニア)に向かって直線を引くと、それはウィーンをかすめ、旧チェコスロバ…

フランスの田舎町 芸術家たちが愛した風景

旅名人ブックス29 フランスの田舎町 芸術家たちが愛した風景 2009年3月9日 第4版第1刷発行(改訂新版) 吉村葉子 宇田川悟 著 日経BP出版センター 発行 詩人ランボーを生んだアルデンヌ県、作家バルザックやプルーストにゆかりの深いロワール地方、ゴッ…

NHK「カーネーション」について

最近、NHKの朝ドラ、カーネーションを比較的よく見ている。 といっても、仕事の都合で、なかなか満足に見れないが、部分部分や、日曜のダイジェスト版を利用している。 このドラマの魅力は、まず尾野真千子さんの魅力である。 女優として演技が上手で、女…

バルザック 風俗研究

バルザック 風俗研究 山田登世子 訳・解説 藤原書店 発行 1993年4月25日 初版第2刷発行 サン・シモンの思想の一つに、軍事的征服によって封建貴族となったフランク人と被征服者ガリア人との闘争としてフランス史を捉える見方があり、たとえば七月革命をガ…

今宵、あの頃のバーで(将棋ボクシングの話)

今宵、あの頃のバーで 先崎学 著 日本将棋連盟 発行 2011年10月31日 初版第1刷発行 将棋指し、先崎八段によるエッセイ集 先崎さんは棋士の中では一番のエッセイストと言えそうです。 チェスボクシングを応用した将棋ボクシングの話 wikiによれば、チェ…

鷗外「小倉左遷」の謎

鷗外「小倉左遷」の謎 石井郁男 著 葦書房 発行 1996年3月10日 初版第1刷発行 ドイツから帰国後、近衛師団軍医部長、陸軍軍医医学校校長でなおかつ美学抗議や「即興詩人」の翻訳、文芸評論など順風満帆だった鷗外。そこに突然降ってわいた小倉左遷、それは文…

米原万里を語る

米原万里を語る 編著 井上ユリ 小森陽一 執筆 井上ひさし 吉岡忍 金平茂紀 2009年6月15日 第2版発行 かもがわ出版 発行 実の妹と、四人の「義理の」兄弟が語る米原万里像。 米原万里の大きな仕事 ① 同時通訳者としての米原万里。通訳という仕事をしっかり掘…

YUKI 「Hello!」に素直に感動した!

最近、気に入っている曲が、YUKIさんのHELLO! 自分にとっては、ビデオクリップとしては宇多田ヒカルさんの「ぼくはくま」(笑)、 また曲としてはスペインの歌手Zaharaの「Merezco」以来の感動である。 このビデオクリップ、五人の…

ノートルダム広場のモニュメント(グルノーブル、フランス)

この場所は、グルノーブルのノートルダム広場かと思われます。 このような立派なモニュメントがあったので写真に撮ってしまいました。 一番上に、二人か三人の人物が立っています。 服装からすると、フランス革命期あたりの人物なのかなと推測しますが、詳…

大世界史 2 古典古代の市民たち

大世界史 2 古典古代の市民たち 著者(代表) 村上堅太郎 発行 文藝春秋 昭和42年7月25日 初版発行 地中海に面したギリシャ、ローマで発展した古代文明をわかりやす伝えている。 貴族政、寡頭政、民主政、無政府、のような政体をあらわす言葉は、みな…

パリはバスに乗って

パリはバスに乗って 上松三治彦 著 旭屋出版 発行 2010年3月25日 初版発行 著者の家があるパリ左岸の6区、セーヴル・バビロンヌを中心にしたバスのルートを紹介している。 車中から見える名所だけでなく、著者の極私的な思い出も織り交ぜながら、パリの街…

フランス 四季と愛の詩

フランス四季と愛の詩 饗庭孝男 編/訳 東京書籍 発行 1995年12月6日 第1刷発行 春・夏・秋・冬・愛、という章に分けて、アポリネールやランボー、リルケやヴェルレーヌの詩を、フランス語原文もつけて紹介している。 特に詩の場合、日本語訳だけではその語…

イゼール河の上から(グルノーブル、フランス)

イゼール河の橋の上 霞の向こうに見えるのは 曇天を支えるグルノーブルの あまりに頑丈な大岩の山

スタンダール博物館(グルノーブル、フランス)

この写真は、スタンダール博物館です。 入口のそばに、スタンダールらしき写真が飾ってありますね。 この建物は、17世紀には個人の邸宅だったそうですが、その後グルノーブル市庁舎となり、そして現在は博物館として使用されています。 18世紀のエレガント…

ヨーロッパ 歴史と文化の旅

カルチャーガイド ヨーロッパ 歴史と文化の旅 水野潤一 著 大修館書店 1993年7月1日 3版発行 ギリシャから始まり、イタリア、バチカン、スイス、オーストリア、ドイツ、デンマーク、フランス、イギリスについての柔らかい解説、およびギリシャ神話、建築・…

大世界史10 神の国から地上の国へ

大世界史10 神の国から地上の国へ 著者 西村貞二 文藝春秋 発行 昭和43年3月25日 初版発行 5世紀、アウグスティヌスが「神の国」を書く。この中で異教の信仰を排し、キリスト教信仰に基づいた世界の創造と人類の歴史を記す。 それからおよそ千年を経た14、…

グルノーブルの裁判所(フランス、イゼール県)

このいかに由緒ありそうだなあと思わせる建物は、サンタンドレ広場の一画にある、グルノーブルの裁判所です。 13世紀にはこのあたりには刑務所があったそうです。 グルノーブル出身の作家スタンダールの「赤と黒」の登場人物であるジュリアン・ソレルのモ…

グルノーブルのサンタンドレ広場にて(フランス、イゼール県)

ここはグルノーブルのサンタンドレ広場です。 時計から判断すると朝の9時でしょうか。 手前では花を売っているようです。 背景の教会は、広場と同じ名前のサンタンドレ教会です。13世紀に建てられたそうです。 天を指し示す尖塔が見事ですね。 あと広場…