2012-01-01から1年間の記事一覧

フィレンツェ史(上) マキァヴェッリ著

フィレンツェ史(上) マキァヴェッリ 著 齊藤寛海 訳 岩波文庫 2012年3月16日 第1刷発行 このフィレンツェ史、枢機卿ジューリオ・デ・メディチを学長とするフィレンツェ大学から、1520年11月8日付けの学長の決裁を得て、マキァヴェッリに正式に依頼された…

フランス、スペインに敗れる

ユーロ、フランスはスペインに0*2で敗れた。 結果は実力から見て順当なのだろうが、フランス好きとしてはやはり残念。 前半の一点をきっちり守り切って、最後だめ押しなのはスペインさすがだ。 ドネツクの炭坑にはフランスサポーターの嘆き節が響き、 ウクラ…

「カミーユ・ピサロと印象派」展にて⑤

カミーユ・ピサロと印象派展より、この作品は「ロワイヤル橋とフロール館、曇り」です。 晩年、制作に不自由になった彼は、ホテルやアパルトマンから見えるパリの風景の作品を多く残しています。 今回の作品展では、この作品のほかに、カルーゼル橋やポンヌ…

「カミーユ・ピサロと印象派」展にて④

この絵は、モネの「アルジャントゥイユ駅」です。 今回、ピサロの絵画だけでなく、同じ印象派の仲間、モネやセザンヌ、ゴッホの絵も展示されていました。 以前、パリのマルモッタン美術館でモネの「印象、日の出」を見たのですが、今回この作品を見て、あら…

「カミ―ユ・ピサロと印象派」展にて③

この絵は、ピサロによる「ポール=マルリーのセーヌ河、洗濯場」です。 ポールマルリーと言えば、シスレーの一連の作品「ポールマルリーの洪水」を思い出します。 それには洪水という災害にもかかわらず、どこかのんびりした風景が描かれていました。 その…

「カミーユ・ピサロと印象派展」にて②

この絵はピサロ作の「エルミタージュの眺め、グラット=コックの丘、ポントワーズ」(一部)です。 屋根の幾何学模様が面白いですね。セザンヌに続くものを感じます。 また背景の台地も、造形の妙となっています。 ポントワーズ周辺は、川と台地に挟まれた…

「カミーユ・ピサロと印象派」展での好企画

「カミーユ・ピサロと印象派」を見に、兵庫県立美術館に行ってきました。 一階でチケットを買い、エレベーターを使わずに階段で上がっていくと、展覧会場に入る前に・・・ このようなかわいいイラストと、ピサロさんによる語りが描かれたパネルがありました…

6月のフランス

ただいま、フランスはローヌ・アルプ地方の自転車ロードレース「クリテリウム・ドュ・ドーフィネ」を見ております。 ちょうど今日のルートはワインでも有名なマコンの辺りです。 それにしても画面に展開する、フランスの何気ない田舎町の風景。 塔がそびえる…

デブ猫スマイリーのサイバー胃袋②

会社のホストコンピューターの空間に入ったスマイリー、そこのシステムは頑丈に保護されており、食べれそうなものは何もありません。 「つまんないニャー」 スマイリーは不機嫌になり、丸まってしまいます。 そんなスマイリーの狭い額に、何かが当たります。…

デブ猫スマイリーのサイバー胃袋①

OLのA子さん、一日の仕事が終わり、帰る前にネットを見ていると、いつも愛読しているベルギー在住の方のブログから、小太りパンダ柄猫スマイリーの画像を見つけました。 のんびりお昼寝しているスマイリーの姿を見て、「きゃ!かわいい」と気に入り、早速…

新篇 ランボー詩集

新篇 ランボー詩集 清岡卓行 訳 河出書房新社 1992年9月3日 三版発行 本の最初はランボーの故郷シャルルヴィルのモノクロ写真から始まる。 CHARLEVILLE PARIS という電車の古ぼけたプレートが旅情をそそる。 訳は先人と違い、非常にわかりやすい訳である。 …

奇想遺産 世界のふしぎ建築物語

奇想遺産 世界のふしぎ建築物語 鈴木博之 他著 新潮社 発行 2007年9月20日 発行 奇景奇観としてのラ・ビレット公園 ミッテラン元大統領により推進された公園 いまや、この公園には、ミッテランを支持した移民をはじめとする多様な人々が集い、無料公開の…

ジロ・デ・イタリア ヘシェダル選手総合優勝

ジロはヘシェダル選手が総合優勝。 自分が見た中では、やはり20ステージでの山岳が印象的である。 長い距離を走っていって、更に山登り。 最後の山頂ゴールでは、雪が積もっているような標高のところである。 そこをえっちらおっちら登っていくトップグルー…

コンスタンチノープル遠征記

コンスタンチノープル遠征記 ロベール=ド=クラリ 著 伊藤敏樹 訳・解説 筑摩書房 発行 1995年7月25日 初版第一刷発行 フランス北部の街、アミアンから車で約30分ほどの村に住んでいた最下層の騎士ロベール=ド=クラリ。 今から800年前、クラリはピカルデ…

ジロ・デ・イタリア 第15S ラボッティーニ勝利

雨にも負けず 孤独な走りでまともに受ける 風にも負けず 下り坂での落車にも負けず 有力選手がグループで追い上げてきても シュミットが登りで強烈な引きを見せても そしてホアキン・ロドリゲスが いつの間にかするするっと前に出てきて ゴール直前で抜いて…

オランド内閣の服装について

とりあえずネクタイはどうでもいいです。 フランスらしいしたたかな外交をお願いします。 ちなみにオランド内閣の閣議でジーパンで現われた閣僚がいたとか。 ヨーロッパが苦しい時に、そんなことでややこしくしないでください、と思ってしまいます。

危機の二十年 1919-1939

危機の二十年 1919-1939 E.H.カー 著 井上茂 訳 岩波文庫 1996年1月16日 第1刷発行 ユートピアとリアリティの対立は 理論と実際との対立で 急進と保守 左派と右派 となる。そして 左は主に知識人や理論家で 右は官僚や事務家 となる 右は理論に弱く着想…

フランス大統領執務室での置き土産

サルコジさんが 大統領執務室に残していった オランドさんへの置き土産は カーラさんの古びたギターと 天井から吊るされた ダモクレスの剣

フランス大統領選、決選投票

とうとう始まったフランス大統領選挙決選投票。 フランスにとって大きな分岐点になりそうである。 それにしても、フランスは透明な箱を使い、この決戦はもともと候補者の字の書かれた紙を封筒に入れて投票するようになっているのですね。 今回オランド氏が勝…

サルコジさんは大統領もカーラさんも失うのか?

テレビ討論も無難に終えて、大勢に変化なく、オランド氏有利とのこと。 また中道のバイルさんまで、オランド支持に回ってしまった。 このままだと、いよいよ左派政権の復活となる。 まあフランスの場合、左派の政権も慣れているから、現在の日本のような混乱…

仏大統領選 極右党首「支持候補なし」

フランス極右「国民戦線」党首ルペン氏。支持候補なしを表明。 オランド氏を「偽物の希望」、サルコジさんを「新たな失望」と批判。 これはサルコジさん側にとって明らかに打撃ですね。 カダフィさんの亡霊なども出で来る落城寸前のサルコジ城。 マリーヌさ…

フランス大統領選についてごにょごにょ思う

フランス大統領選、第一回投票が終わり、オランド氏が一位、サルコジ氏が二位で決選投票に残る、とのこと。 決選投票は現時点でも、まだオランド氏が優位とのことだ。 また別の最新ニュースでは、サルコジ氏とリビアのカダフィ大佐との関係や、ストロスカー…

ブリュッセルに俳句ポスト

欧州の 首都に咲きたる 水芭蕉 朝の通勤中、携帯で ブリュッセルに「俳句ポスト」=EU大統領が自作披露―松山市 というニュースを読んで、上記のような駄句を考えてしまいました。 松山市は市内や市外にも、俳句が応募できる俳句ポストを置いているそうですが…

ヨーロッパ中世文化誌百科 上

図解 ヨーロッパ中世文化誌百科 上 編者 ロバート・バートレット 監訳者 樺山紘一 発行所 原書房 2008年12月8日 第1刷 1500年~1800年の間、中世は多くの場合否定的な見方をされていた。 それは中世が 人文主義者や古典主義者の基準を満たしていなかったた…

海に消えた星の王子さま

海に消えた星の王子さま ジャック・プラデル/リュック・ヴァレンル 著 神尾賢二 訳 緑風出版 発行 2009年6月5日 初版第一刷発行 1944年7月31日、サンテグジュペリはライトニングF-5Bに搭乗し、コルシカ島から偵察飛行のため離陸した。 そして行方不明と…

橋の上のパレード(モレ・シュル・ロワン、フランス)

ロワン運河との合流点から 再びロワン川のほとりに戻り 見つめる大聖堂と架かる橋 橋の上をよく見ると 何やらパレードらしき人の群れ 更によく見りゃ人だけでなく 動物らしき姿も見える これはいったい何なのか あわてて橋の上に向かう

静かなロワン運河(モレ・シュル・ロワン、フランス)

ロワン川の流れとともに 下流へ歩いていき ロワン運河との合流点に達する プロムナードに沿って ゆったりと水をたたえている運河 フランス各地では このような水の動線が 縦横につながれ フランス内部の海運を支えてきた 今となっては運送の機能は限られてい…

ロワン川のほとりにて(シスレー)

城門をぬけ 木組みの家のそばを通り ロワン川に架かる橋を渡り 対岸に達する ほぼこのあたりで ほぼ同じ方角で シスレーは絵画を残した 橋も大聖堂も ほんわりとした白い空も シスレーの時のまま

モレ・シュル・ロワン 城門の手前(フランス)

城門手前の街の風景 向かって左側が アンフォルマシオンで そばにはシスレーの胸像もあり 国旗もはためき並んでる 城門に掲げられた 巨大なシスレーの絵 門をくぐれば その世界が 今に甦ってくる 中央から右に並ぶ 何気なく何かを売ってる テントの露店が …

モレ・シュル・ロワンのイラストマップ(フランス)

シスレーの小冊子の中にあった モレ・シュル・ロワンのイラストマップ シスレーがどこに位置して どの方向に視線を投げかけて 風景画を描いたか示している 川のほとりから 大聖堂を意識しながら さまざまなモチーフを探し出していた シスレーの足跡が 今の…