パリはバスに乗って

 
 
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パリはバスに乗って
上松三治彦 著
旭屋出版 発行
2010年3月25日 初版発行
 
著者の家があるパリ左岸の6区、セーヴル・バビロンヌを中心にしたバスのルートを紹介している。
車中から見える名所だけでなく、著者の極私的な思い出も織り交ぜながら、パリの街を切々と語っている。
 
自分自身は、パリであまりバスに乗った思い出がない。
下宿のアパルトマンを出たら5歩ほどでメトロへつながる階段があったため、通勤などでも、どうしても便利さに負けてメトロばかり使っていた。
パリのメトロは、駅の間隔も短かかった。
ちょっと外の景色もみたいなと思えば、途中でメトロを降りて、地下からモグラのように出てきて、歩けばいいだけのことだった。
そういうわけで特に通勤で使う1号線沿いや、8号線沿いは、よく歩いたものだった。
ただ、唯一、9.11の時はわざわざ下宿から離れたバス停まで行って通勤した思い出がある。
というのも、メトロでテロがあるという噂があったからだ。
まあバスを使うのも、確かに外の景色が見られるのでいいことだったが、やはり信号待ちとか、カーブとかで、混雑した中で立っているのは辛くなってしまった。
それで結局2.3日後、メトロに舞い戻ってしまった記憶がある。
この本の著者の方は、パリのバスライフも思う存分楽しまれているようで、羨ましい限りである。