EUの優等生 スロヴェニアについて

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先日、スロヴェニアのさるVIPの方による、スロヴェニアに関する講演会に行きました。
スロヴェニアは2004年にEUに加入し、2007年にはユーロを導入しています。
新規加入国としては、優等生の部類に入るでしょう。
講演の最初に、SLOVENIAという名前の中に、LOVEという単語がある、とおっしゃられました。
なかなか面白い発見です。ちなみにLOVEという単語が含まれている唯一の国だそうです。

まずはじめに、スロヴェニアの観光についての話をされました。
国土の6割が森林で、多くの美しい湖もあります。
またカルスト地帯では、鍾乳洞もあります。
冬にはスキーリゾートも楽しめます。
あとワインの名産地でもあり、イタリアとの国境ではイタリアワインに近いもの、そしてオーストリア国境付近には白のリースリングなど、ドイツワインの影響を受けています。
そして中心部では赤ワインを中心に製造されているそうです。

続いて経済の話を述べられました。
スロヴェニアの優れている点として、人材・地域市場とのつながり・インフラ・生活の4つが挙げられるとのことです。
まず人材についてですが、国民全体が、かなりマルチリンガルであるとのことです。
スロヴェニア各地の隣国の言葉は勿論、英語もかなり通じるとのことです。
どうしても小国ゆえ、外国語の必要度が高くなるのでしょう。
また地域市場とのつながり、そしてインフラに関してですが、KOPERという街がアドリア海に面する港となっており、そこを利用できます。一見内陸国のようなスロヴェニアですが、トリエステの近くのKOPERの辺りだけは海へ通じるようになっています。そして地理的に東欧へのゲートウェイとなっており、高速道路でウクライナやロシアまでも通じているそうです。
あと駐在時の生活ですが、まず一番気になるのは安全だと思います。
ヨーロッパの大都市では、治安に不安があるところが多いですが、その点スロヴェニアは問題ないそうです。

最後にスロヴェニアに対する質問がなされました。
今回の金融危機の影響やEU加盟、ユーロ導入等についてでした。
これについては、アメリカのようなギャンブルエコノミーではないため、影響も最小限だろう、とのことです。日本とある意味同じような状況かもしれません。
ちなみに成長率はEUの中で最高で、3%くらいだったそうです。
ユーロゾーンに入ったことで、小国でも安定性を持つことができたようです。ユーロを導入していないアイスランドハンガリーの現在の経済危機が象徴的なのかもしれません。
あとEU加盟については、国民投票で決定し、その後の調査でも80%が肯定的にとらえています。
旧ユーゴなど周りで多くの紛争を経験してきた小国にとっては、そのような悲劇を起こさないためには、EU加盟は唯一の選択肢だったのでしょう。

(写真はそのときにいただいたパンフレットから転写したものです。)