2007-01-01から1年間の記事一覧

ナミュールの歴史

ナミュールの観光パンフレットを参考に、街の歴史を振り返ります。 まずこの街の歴史は8000年にもさかのぼると書いてありました。 紀元前6000年ほどに、河の合流地点に人類が住んだ跡があったらしいです。 そして1世紀頃から、サンブル河左岸(この…

サルコジさん離婚に思う

今日のニュースで、サルコジさんの離婚が報道されていた。 前々から噂があったそうだが、とうとう現実になってしまった。 ミッテラン大統領の時、愛人報道の質問に対し「え、それで。」と軽く受け流してしまえる風潮もあった。 しかし今は、また奥さんは、さ…

城砦の狭間の形(ベルギー・ナミュール)

ナミュールの城砦内をうろうろしていると、写真のような壁を見つけました。 どうやら狭間のようです。 このようなものは日本の城でもよく見かけます。 ここから、外の敵に向かって、攻撃するための穴です。 日本のものは丸や三角のものは鉄砲用、縦長の長方…

塩野七生「ローマ人の物語」 スペシャル・ガイドブック

塩野七生「ローマ人の物語」 スペシャル・ガイドブック 発行 2007年5月20日 編者 新潮社出版企画部 ローマ人の物語も無事15巻まで完了された事で、改めて、このような総集編を出していただいた。 塩野先生のローマでの散歩道にはじまり、各巻の写真…

城砦の防御(ベルギー・ナミュール)

写真はナミュールの城砦内にある堀というか、切岸のような部分です。 もともとはただの斜面だったのでしょうが、城壁を造り、なおかつ平坦にしています。 これにより城壁が高く堅固になり、平坦な所には味方の兵を容易に移動できるようになります。 西洋東洋…

おとな二人の午後 異邦人対談

おとな二人の午後 五木寛之・塩野七生 2000年6月10日 初版第一刷発行 世界文化社 この両氏の対談は、世紀末の、主にローマで行われていた。 塩野先生は最近の「ローマ人の物語 コンプリート・ガイドブック」では、15巻を達成された後の凱旋将軍とし…

ルーブル美術館 ルネサンスの波動

NHK ルーブル美術館 ルネサンスの波動 フランドル/ドイツ/イタリア/フランス 監修 高階秀爾 昭和61年6月30日 第2刷発行 ラファエロ研究の参考として、表記の本も読む、というか眺めてみた。 昔のNHKの番組を元に、当時編集されたものである。…

探検ロマン世界遺産スペシャル パリ を見て

NHKの「探検ロマン世界遺産」がスペシャルでパリを紹介していたので見る。 普段は45分の枠なのだが、さすがパリだけあってスペシャル版になったのだろう。 この街をどういう風に紹介するのかなというのも気になっていた。 テレビ欄では「パリジェンヌが…

ナミュールの兵舎跡

城砦の南側の道から、Terra Novaと呼ばれる場所に入ります。 もともとこの辺りは要塞となっており、地図で見るとなるほど五稜郭のような星型の跡が見えました。 ここにも、ストラスブールやシャルルロワと同じように、フランスの築城家ヴォーバンの影響があ…

ラファエッロ 幸福の絵画

ラファエッロ 幸福の絵画 H.フォシヨン 著 原 章二 訳 平凡社 このところ、ラファエッロが気になってしょうがなかった。 彼の聖母子像を見て「なんでこの人はこんなに優しい絵を描けるんだ!」と不思議でしょうがなかった。 そんな疑問に対して、一つの回答…

ナミュール城砦の塔(ベルギー・ワロン地方)

城砦の南側に、写真のような二つの塔がある。 この奥くらいに、、いにしえのお城があり、この陸橋は、そこに入るための場所だったように思える。 手前の塔が、宝物の塔で、奥の塔は炉の塔と呼ばれている。(日本語訳は少しあやしいです。) そしてその下には…

ローマ人の物語ⅩⅤ 帝国以後

西ゴート族の族長オドケアルにより、西ローマ帝国の帝位に誰もつかなかった事により「一応」、ローマ帝国の歴史は終わる。 それぞれの地域で、蛮族による支配。アングロ・サクソン、ケルト、フランク、ブルグント、バスクなど、現在につながる歴史。 イタリ…

ムーズ河の眺め(ベルギー、ナミュール)

城砦から、ムーズ河の上流の方を見つめる。渓谷の間を、ムーズ河が流れている。この河の流れの先には、ディナンというなかなかユニークな街がある。そこへは電車だけでなく、船に乗って行くことも可能である。ムーズ河の橋のすぐ上流に、カジノがあるらしい…

ローマ人の物語ⅩⅤ ローマ帝国の滅亡

紀元410年の「ローマの劫掠」後の立ち直りには、少なくとも7年間は要した。 しかし皇帝ホノリウスの帝位は安泰。 これは皇帝の力ではなく、ガリア地方が蛮族間での共食い状態になったおかげ。 さまざまなゲルマン系の蛮族、更にはブリタニアのローマ兵ま…

河と港と地方議会(ベルギー・ナミュール)

城砦から上り口のあった、ムーズ河とサンブル河の合流点を見つめる。 この場所は、Port du Grognonと呼ばれる河港、とのこと。 歴史は古く、それこそ紀元1世紀ごろに街が出来つつあったのに伴い、河港となったそうだ。 砦のそばの、二大河川の合流地という…

ローマ人の物語ⅩⅤ 最後のローマ人スティリコ

ローマ人の物語将 ローマ世界の終焉 塩野七生 著 新潮社 2006年12月15日 発行 紀元395年、皇帝テオドシウスの死により、彼は息子二人を将軍のスティリコに託した。 スティリコは、蛮族出身というハンディキャップにも関わらず、テオドシウスに見…

サンブル河は流れる(ベルギー・ナミュール)

城砦から北西側、脇を通るサンブル河(Sambre)に目を転じる。 この河は、ナミュールでムーズ河に合流する。 上流をさかのぼると、シャルルロワに達する。 その街では駅前と円錐型の市街の間を通っていた。 昔、このあたりで石炭産業が華やかだった時、この…

ブームタウンラッツ・ハマースミスオデオン・1978

先ほど、たまたまケーブルテレビでブームタウンラッツのライブをやっていたので見る。 ブームタウンラッツというバンド名よりも、「ボブ・ゲルドフ」の方が今や有名かもしれない。 「ライブ・エイド」の主宰者である。 彼らの、若かりし頃の、聖地ハマースミ…

ナミュールの街並み

城砦の上から、北西の方向から目を転じて、北東の方向を眺める。 河沿いの地味な色をした建物、そして先ほど下から見た鐘楼の上の部分が見える。 全体的に地味だが、感心することもある。 屋外広告物が全く見当たらないのだ。 日本だと、一部の都市を特定の…

聖母のルネサンス マリアはどう描かれたのか

聖母のルネサンス 石井美樹子 著 2004年9月28日 第1刷発行 岩波書店 聖母マリアの「受胎告知」について、様々な絵を取り上げ、その特徴や意味を説明している。 例えばその場面では、聖母マリアはだいたい本を読んでいる。 現代の感覚からすると、単…

聖オーバン大聖堂(ベルギー・ナミュール)

いよいよ城砦にえっちらおっちら登る。 そして城砦の北側の道を歩いていく。 ちょうどサンブル河に沿った所である。 ここからだと、ナミュールの中心地がよく見える。 写真に写っている、独特のドームの建物は、聖オーバン大聖堂です。 バロック様式で、15…

ブルターニュ紀行

ブルターニュ紀行 野を越え、浜を越え ギュスターヴ・フローベール著 渡辺仁 訳 2007年4月10日 初版第1刷発行 新評論 発行 この本は「ボヴァリー夫人」などの作品によって知られる、フローベルによる、若き日の紀行文である。 題名はブルターニュと…

ナミュールの世界遺産の鐘楼

ナミュールの城砦に登る前、何気なく街中の写真を撮っておいた。 普通の街並みのようだが、一番奥に見えるのが、どうやらナミュールの鐘楼のようだ。 この鐘楼は、「フランドル地方とワロン地方の鐘楼」ということで、世界遺産にも選ばれている。 といっても…

モネの風景紀行

先ほどまで、テレビで「世界・ふしぎ発見!」を見ていた。 きょうはセーヌ河の特集で、河口からパリ、シャンパーニュから源流まで案内していた。 クイズは1問しか正解しなかったけれども、美しいセーヌ河の様々な風景が見れて幸せだった。 モネとセーヌ河の…

「幸せになるイタリア語講座」を見て(ネタバレなし)

先日、テレビで「幸せになるイタリア語講座」を見る。 テレビ欄を見たとき、深夜だったが、どなた様かのブログで、この映画について書いておられたのを拝見したのを思い出し、録画しておいたのだった。 結構色々な賞もとっているらしい。 この映画は、デンマ…

ムーズ川の真珠 ナミュールへ

ナミュールはベルギーの南半分地域である、ワロン地域内のアルデンヌ地方の都市である。 ある夏の日、ナミュール駅に降り立つ。 賑やかな街並みを抜けて、何をおいても目指すはシタデル、城砦だ。 ナミュールを流れるもう一つの河、サンブル河を渡る。 ムー…

コンセルジュリーのマリー・アントワネット

サント・シャペルに入るには、まずコンセルジュリーから入っていきます。 セーヌ右岸のカフェで昼食を済ました後、両替橋を渡ってシテ島に入り、コンシュルジュリーに入りました。 中では「衛兵の間」という、薄暗くて広い場所を通っていきます。 写真はマリ…

生き残った「カピトリーノのヴィーナス」

「ローマ人の物語将検廚里覆で、4世紀末、ギリシャ・ローマの彫像は、邪教の象徴とされ、徹底的に破壊されたとありました。 そんな中、この写真の「カピトリーノのヴィーナス」は五体完全な形で現代に残った好例、とされています。 塩野先生はこの4世紀末…

ローマ人の物語ⅩⅣ 司教アンブロシウス

ユリアヌス帝が亡くなった後、ヨヴィアヌス帝が七ヵ月後に死体で発見された後、蛮族出身のヴァレンティアヌスが皇帝についた。 10年間、蛮族相手の戦いにもかかわらず、何とかローマ帝国を持たせたが、彼は54歳で急死する。 後を継いだヴァレンス帝。 し…

ローマ人の物語ⅩⅣ ユリアヌス帝

ローマ帝国の隣で力を持つペルシャ。 皇帝コンスタンティウスは、ペルシャ遠征のため、副帝ユリアヌスの精鋭の兵士を送り出すよう依頼する。 それに対する兵士の不満。 そしてわきあがる「ユリアヌス 正帝!」の声。 内乱の危機。しかしコンスタンティウス、…