サンブル河は流れる(ベルギー・ナミュール)

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城砦から北西側、脇を通るサンブル河(Sambre)に目を転じる。
この河は、ナミュールでムーズ河に合流する。
上流をさかのぼると、シャルルロワに達する。
その街では駅前と円錐型の市街の間を通っていた。
昔、このあたりで石炭産業が華やかだった時、この河も運送用として頻繁に使われていた。
そしてムーズ河はもちろん、多くの運河を通して物流の運送を担っていたようだ。
今は静かに流れているような雰囲気だった。

このサンブル河、上流はベルギーからフランスにまで入っていく。
フランスの街Maubeugeの少し上流において、紀元前57年、カエサル率いるローマ軍とベルギーの語源になった「ベルガエ人」との戦いが、この河を挟んで行われた。
勇敢で知られたベルガエ族だったが、さすがにカエサルには勝てなかった。
途中ベルガエ人の一部族がこの敗北を知り、「特に自然により守られている町に全財産を集めた」とある。
この町の場所の一説として、ナミュールの名前もあがっていた。
確かにこの城砦のような地形では、その候補に挙がるもの納得がいく。