「幸せになるイタリア語講座」を見て(ネタバレなし)

先日、テレビで「幸せになるイタリア語講座」を見る。
テレビ欄を見たとき、深夜だったが、どなた様かのブログで、この映画について書いておられたのを拝見したのを思い出し、録画しておいたのだった。
結構色々な賞もとっているらしい。
この映画は、デンマークが舞台で、家庭や仕事に問題を抱える30から40くらいの男女たちのラブストーリーである。
教会、ホテル、美容院、そしてイタリア語講座などの場所で、男と女が出会い、話し、愛し、という世界が繰り広げられる。
映画には全然詳しくない自分が言うのもなんだが、この映画は、独特の映像手法を用いており、それがリアルさを現してるとのことである。
リアルさゆえ、地味になってしまうのはしょうがないのだろう。
その地味さが「ヨーロッパらしさ」というか、北欧のデンマークらしいのかもしれない。
ヨーロッパらしい名作映画というと、自分の乏しい鑑賞歴からすると、「コーリャ 愛のプラハ」と「ベルリン天使の詩」を思い出す。
アメリ」も入れたいが、あれはヨーロッパというよりも「パリ讃歌」というべき作品だろう。
ただコーリャ・・もベルリン・・も地味だが、独特の映像美に溢れている。
コーリャの陰影の巧みな表現、またベルリンのモノクロとカラーの使いわけなど、本当に素晴らしいと思う。
またコーリャに関しては、音楽も素晴らしい。
中年女性歌手による教会での葬式での賛美歌のほんのワンフレーズだけでも(ドヴォルザークらしい)涙が出そうになる。
ついでに「アメリ」もヤンの音楽があるからこそ、あの映像が引立ってくる。
「幸せになる・・・」には音楽らいい音楽は無かったようだが、それも一つの手法なのだろうか。

それにしても、やはり北欧の人々にとっては、イタリアという南国はやっぱり憧れなんでしょうね。
ドイツ人もいつもイタリアに憧れているという文章を読んだ事がある。
日本から見ると近いから同じような気もするが、北のヨーロッパ人にとっては、ハンニバルやナポレオンのように、意外とアルプスは高いのかもしれない。