ローマへ続く真直ぐな道
サン・ピエトロ大聖堂の地下墓地を出て、大聖堂の行列があった場所とは反対側の円柱のあたりを歩いていきます。 こちら側に見える噴水はカルロ・フォンターナのもので(いかにも噴水設計者らしい名前ですね)1675年に設計されました。 歩き疲れたので、…
大聖堂内部から外に出て、サン・ピエトロ広場を眺めます。 円柱に囲まれただだっ広い空間。 オベリスクを中心として、噴水が両側にあり、人々が集っている空間。 こうしてみると、いかにも理想都市空間ですね。 また、レトロな未来予想図という感じもします…
ちょうどこの写真は、クーポラの真下、そしてその奥の後陣になります。 そのおかげで外光もしっかり入っています。 まず手前の茶色の装飾は、主祭壇を飾る天蓋です。 これはベルニーニによるもので、1633年に完成しました。 円柱がらせん状になっていま…
サン・ピエトロ大聖堂の一角に、ラファエッロの「キリストの変容」が捧げられていました。 こちらはヴァティカン美術館の作品のレプリカだと思いますが、ちょうど円柱に挟まれた祭壇のようにしており、この絵にはふさわしい舞台ですね。 大聖堂内部の荘厳な…
ちょうどこの時期はクリスマスと大晦日の間で、それぞれの日にこの大聖堂でミサが行われていたようです。 それで椅子が並べられています(普段はなかったように思います)。 ちょうどクリスマスだったでしょうか、ここで法王が参列者の女性に襲われる事件が…
いよいよサン・ピエトロ大聖堂の中に入ります。 入口付近から撮ったものですが、内部は壮大で豪華な空間が広がっています。 こちらが、ミケランジェロ作の「ピエタ」です。 ミケランジェロ自体は、絵画にしろ彫刻にしろごつごつとした裸の男性のイメージが強…
サン・ピエトロ大聖堂への行列はどんどん進んでいき、ファサードに近づいていきます。 並んでいる人と比べても、大聖堂の大きさがよくわかりますね。 8本の円柱が重厚さをあらわしています。 上にある彫像は、キリストと洗礼者ヨハネ、そして教会名の由来…
サン・ピエトロ大聖堂に入る列に並んでいた合間に見た情景です。 派手な服の人たちは、ヴァティカンの警備担当ともいえるのでしょうか、いわゆるスイス衛兵です。 現代風ではない、時代がかった制服で、なおかつちゃんと仕事をしている姿は、観光客の目を楽…
サン・ピエトロ大聖堂に入るための列に並びます。 かなり沢山の人が並んでいましたが、動き自体は早いのでせっかちな自分でも大丈夫でした。 前の女の子たちの赤い髪留めがかわいらしいですね(笑)。 ここからは噴水が見えますが、これは広場の左右にあり…
ヴァティカン美術館を一旦出て、サン・ピエトロ広場に行きます。 一旦ヴァティカンの外に出ないと、広場に行けないようです。 10年前に行った時は、美術館内から直接大聖堂のわきに出たような気がするのですが、どういうことだったのでしょうか。 中央にオ…
この場所は、ヴァティカン美術館内にある「ピーニャの中庭」です。 このときは若い人が多かったので、大学のキャンパス内のような雰囲気ですね。 中央の丸いモニュメントも、現代美術のオブジェのようで、保守的でない雰囲気を醸し出しています。 この「ピ…
ヴァティカン美術館建物の外に出ます。 すぐ近くにサン・ピエトロ大聖堂のクーポラが見えますね。 食事は美術館内のカフェテリアでとりました。 学食のような地味な感じでしたが、清潔なのでほっとします。
次はカラヴァッジョによる「キリスト降架」です。 カラヴァッジョの絵は、生身の人間のようなリアリティに満ち溢れています。 そして背景の暗さが、登場人物をより引き立てて、劇的な場面を演出しています。 一人ひとりのしぐさも真に迫っていますね。 カラ…
この作品は、レオナルド・ダ・ヴィンチの「聖ヒエロニムス」です。 普通画家はモデルの存在があって、それを自分の個性で膨らましていくような手法をとっていると思いますが、ダヴィンチは全く違うようです。 モデルがあり、それを一旦自分の中に完全に取り…
この画像は、同じ絵画館内のタペストリーです。 見ての通り「最後の晩餐」を題材にしています。 これがラファエッロが下絵を描き、ブリュッセルの工房で完成された作品でしょうか? もしそうだと仮定すれば、これはシスティーナ礼拝堂の下方壁面の壁飾りと…
「キリストの変容」の遍歴に続き、内容について述べたいと思います。 なお、画像は、見やすさを考慮して、wikiからお借りしました。 この絵の上部は、キリストが空中に浮かんでいます。 一緒に、モーセとエリアが浮かんでいます。 そして足もとで倒れて…
引き続き、ラファエッロの「キリストの変容」です。 やはりこの絵も暗い中で、一部にしか光があたってませんでした。 まずこの絵の遍歴について述べます。 1517年に、レオ10世の従兄弟で、のちの教皇クレメンス7世となるジュリオ・デ・メディチによ…
続いて「絵画館」(ピナコテーカ)に入ります。 このときは照明がほとんど消されており、内部は暗かったです。 まずはラファエッロの「フォリーニョの聖母」です。 写真撮影は可能だったのですが、フラッシュをたいている人はいませんでした。 当然自分もフ…
ラファエッロの間を過ぎた後、いよいよミケランジェロの天井画があるシスティーナ礼拝堂に入ります。 ここは撮影禁止だったので、画像は残していません。 この天井画については、いろんなところで書き尽くされているので、下手な説明は蛇足になってしまうの…
「ラファエッロの間」最後は「レオ3世の信仰義認」です。 この場面はラファエッロが描いた数多くの教皇や司教の坐像の先駆をなすものと言われています。 ここまで「ラファエッロの間」の絵画をじっくり見てきましたが、全体的に思うところを簡単にまとめて…
こちらの絵も「火災の間」にある「オスティアの戦い」です。 この戦いは「ボルゴの火災」と同じ年の847年、ローマの外港であるオスティアが舞台のようです。 このときは、レオ4世の眼前で起きた嵐によりサラセンの艦隊が壊滅したそうです。 左側の人物…
引き続きこの絵は「シャルルマーニュの戴冠」です。 これは800年のクリスマス、ローマにおいてレオ3世によりシャルルマーニュ(カール大帝)が「ローマ皇帝」の帝冠を受けたときの様子を描いています。 これはラファエッロの間の他の絵でユリウス2世が…
ラファエッロの間の「署名の間」から「火災の間」に移ります。 この部屋名の由来は、この画像の絵画「ボルゴの火災」に由来します。 この部屋の四面の絵の内、この絵がラファエッロ自身の手が最も関わっており、残りの絵はラファエッロの下絵だけで、実際の…
「アテネの学堂」の中央部分の拡大写真です。 階段で横たわっている禿げたおじいさんは、犬儒派の哲学者ディオゲネスです。 この人は清貧の象徴として、エピソードに事欠かない哲学者です。 住んでいたところは酒樽の中。 財産は水を入れる皮袋のみ。それさ…
「アテネの学堂」の右下部分です。 右端から二番目、黒い帽子をかぶっている人がラファエッロです。 穏やかな表情で、この作品に対する気持ちが表れているのかもしれません。 その右側は、共同制作者であり友人でもあるイル・ソドマです。こちらも穏やかな…
「アテネの学堂」の向かって左側前部の拡大写真です。 この中の、髪の長い白い服の人物が気になっていました。 外見を見る限り女性だと思っていたのですが、調べてみると男性だそうです。 名前はフランチェスコ・マリーア・デッラ・ローヴェレで、教皇ユリ…
この「アテネの学堂」の、おおまかな配置は次のとおりになります。 まず主役となるであろう人物は、中央奥で立って議論している感じの、プラトンとアリストテレスです。 このあたりの立っているグループが「修辞学」「論理学(弁証法)」となります。 そし…
「署名の間」の最後は「アテネの学堂」です。 この作品は、登場人物にしろ舞台にしろ、このラファエッロの間全体で、難しいことは抜きにして、いい意味で一番一般受けする作品であることは間違いないでしょう。 人物を見ていく前に、その背景を見てみます。…
輝く窓のむこうには ヴァティカンにある丘の上 アポロ神やミューズたちが 夢見るようにさまよう地 あたかもこの絵画のように いにしえの詩人たちも 神々の恵みを受けながら ことばを紡ぎ続けます
こちらの作品が、署名の間の「パルナッソス」です。 その絵は、古代神話に伝えられる詩のありかを表現したものです。 中央にはアポロン神がおり、詩の永遠の価値を象徴するリラ・ダ・ブラッチョを奏でています。 ただし、この楽器は、ラファエッロの時代の…