「アテネの学堂」の中のラファエッロたち(ヴァティカン美術館)

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アテネの学堂」の右下部分です。
右端から二番目、黒い帽子をかぶっている人がラファエッロです。
穏やかな表情で、この作品に対する気持ちが表れているのかもしれません。
その右側は、共同制作者であり友人でもあるイル・ソドマです。こちらも穏やかな表情ですね。
彼らの左側で、ひげを生やしている白い衣服の人はゾロアスターをあらわしています。顔のモデルは人文学者のピエトロ・ベムボだそうです。
そしてその前でかがんでいる禿げた人がユークリッドで、外見はブラマンテだそうです。
ラファエッロはブラマンテから構図上の示唆を得ただけでなく、おそらく古代の人生論や哲学の概念についても教えを受けたそうです。
このラファエッロの間全体の構築にあたっては、ただ絵がうまいだけではだめだったようです。
それこそ古代の知識がないと、とてもじゃないがやっていけなかったことが、じっくり振り返るとよく理解できました。
そういうわけで、ラファエッロはこのブラマンテにも多大な感謝の念があったのではないかと推測できます。