フォリーニョの聖母(絵画館、ヴァティカン美術館)

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続いて「絵画館」(ピナコテーカ)に入ります。
このときは照明がほとんど消されており、内部は暗かったです。
まずはラファエッロの「フォリーニョの聖母」です。
写真撮影は可能だったのですが、フラッシュをたいている人はいませんでした。
当然自分もフラッシュなしで撮影したのですが、画面が暗くなり、改めてパソコンで画像修正してみてもまともな画像になりませんでしたので、ここでは別の画像を使用します。
 
この絵画は、もともと大祭壇画として描かれたもので、右下で祈っているシギスモンド・デ・コンティが寄進したものです。
住んでいたあたりに落雷か砲弾かが落ちたが、自分の邸宅には何も被害がなかったことを感謝したためだそうです。
この画像でしたらわかりにくいのですが、よく見ると中央(聖母子の下)の家々に、橙色の小さな粒が降っているのを見ることができます。
 
この絵画の構図は8の字型となっています。
上部の、いかにもラファエッロ作らしい優しい聖母子を、天使のような雲が囲んでいます。
そして下部は両側に二人づつ配しています。
左側の上は洗礼者ヨハネで、その下が聖フランチェスコです。
そして右側で寄進者に寄り添っているのが聖ヒエロニムスです。
この中では洗礼者ヨハネが親しみやすいお顔で、イタリアの近所のお兄ちゃんという感じもします(笑)。
これもラファエッロの面目躍如たるところで、聖人を市井の人間たちにぐっと近づける働きをしています。