奇想遺産
世界のふしぎ建築物語
鈴木博之 他著
新潮社 発行
2007年9月20日 発行
奇景奇観としてのラ・ビレット公園
ミッテラン元大統領により推進された公園
いまや、この公園には、ミッテランを支持した移民をはじめとする多様な人々が集い、無料公開のイベントが行われている。
(ここでの気楽な感じの野外コンサートは楽しかった)
ガラスの直方体にゆるやかな傾斜屋根のかかる8つの温室群が、さながら緑のパルテノンの様相を呈している。
他にはフランス風に刈り込まれた幾何学的な植え込みや、段差をつけたプロムナードなどが設営されている。
(ここにも行ったことがあるが、あまり記憶が無い。段差のプロムナードを歩いたり、そばを通ると発射する噴水などがかすかに印象に残っている)
シドニーのオペラハウス
完成までは紆余曲折の16年だった。
しかしその批判を乗り越えて約半世紀、この建物がオーストラリアの象徴のようにまでなった。
ロシアの聖ワシリー聖堂
ネギ坊主の円屋根はオニオンドームとも呼ばれ、神の存在を火の玉としてあらわしたとも、精霊の活動を炎であらわしたともされる。
その一方雪を積もりにくくする機能説もあるとのこと。
ローマのサンタンジェロ城
秘密の通路もほうぼうにある。
文化的文脈の息の長さに舌を巻き、敬意を抱く。
やはりローマは一日にしてならずだ。