ジロ・デ・イタリア ヘシェダル選手総合優勝

ジロはヘシェダル選手が総合優勝。
自分が見た中では、やはり20ステージでの山岳が印象的である。
長い距離を走っていって、更に山登り。
最後の山頂ゴールでは、雪が積もっているような標高のところである。
そこをえっちらおっちら登っていくトップグループ。
すでにサポートの選手もいなくなり、有力選手の直接対決である。
そこで前に出るのは、上り坂といえども風圧を浴びるので損である。
それでも前に押し出されてしまったヘシェダル選手。
後ろを振り返り「前を代ってよ」という感じで他の選手を見るが、
「知らねえよ」という感じでペットボトルから水を飲んだりして、見事に無視しているのであった。
このあたり、サイクルロードレースの残酷な面でもある。
仕方なく、ヘシェダル選手が、一番前でえっちらおっちら坂を登っていく。
最後の方でまくられたものの、最終日のタイムトライアルが得意なヘシェダル選手。
トップとの差を最小限に抑えていた。
これならまあ逆転優勝するかと思ったが、なにぶん不利な状況で坂を登った疲れもある。
しかしその疲れにも耐えて、翌日の個人タイムトライアルで無事逆転優勝をしたのは流石であった。
長い顔を、苦しそうに更に長くしながら登っていったヘシェダル選手の表情が忘れられない。
そして、総合優勝を決めたことに心からの拍手を送りたい。
また、山あり谷あり、長く苦しいコースを無事完走した、別府選手をはじめ、すべての選手に敬意を表したい。