同性婚はなぜフランスを二分したのか

同姓婚がなぜフランスを二分したのかについては、ここに書いてある通り、自由を尊重する一方、カソリックの根強い影響があるという二面性から来ている、という点は同意しますが、ほかに要素はないか考えてみます。
フランスの場合、パリという巨大な都会と、その他の田舎地域から構成されているともいえます。
基本的にフランスは農業国であり、その田舎地域がそれ相応の力を持ち、都会勢力に対抗します。
都会社会だと新しいものも受け入れやすいのですが、田舎社会だとどうしても拒絶感が強くなってしまいます。
また町村の合併があまり進んでおらず、どうしてもムラ社会的な窮屈な監視社会が残ってしまい、同姓婚のようなものに対する抵抗も強いのかなという気がします。
昔リヨン近くのある村の村長さんに話を聞く機会があったのですが、村長さんの仕事といえば、日本での通常の仕事に加えて、結婚式の立会いや、ムラの非行少年のことなど、多岐にわたるものでした。
良きにつけ悪しきにつけ、ムラの長老の監視がいきとどいているのかもしれません。
外からだと一見自由に見えるフランス社会も、実は想像以上に窮屈なものかもしれませんね。