ベルヴェデーレのアポロ(ピオ・クレメンティーノ美術館、ヴァチカン)

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ヴァチカン博物館内の、ピオ・クレメンティーノ美術館に展示されている「ベルヴェデーレのアポロ」です。
均整のとれた美しさですね。
この作品についてゲーテ
「ベルヴェデーレのアポロンよ、何故にお前は、われらにお前の美しき肢体を見せるのだ。われらは己が身を恥じねばならぬに」
と書き残し、
考古学と美術史の「父」と呼ばれるヴィンケルマンは
「破壊をまぬがれた古代のすべての作品の中で美術の最高の理想である」
と絶賛しています。
アポロ(アポロン)はあらゆる文化の代表者であり、贖罪と清めの神であると同時に、復讐の神でもあり、裁きの神でもありました。
それゆえ、左手は弓を持っており、裁きの矢を放った瞬間、という説があるようです。
 
右側の作品は石棺の一部ではないかと推測されます。
 
(エクラン 世界の美術 第7巻 イタリアA 主婦の友社 および グランドツアー 岡田温司 著 岩波新書 を参考にしました)