ともあれ、レオ司教の交渉は成功し、お金と引き換えに(金額は不明)、「追放」できたようです。
これ以後レオ司教は教皇となりました。
交渉の中身はともかく、あの恐れられていたアッティラとの交渉役になったこと自体は、それこそ命懸けの、勇気ある行動だったと思います。
このラファエッロの絵画ですと、更にその史実が昇華しています。
アッティラ側がいかにも攻められているような感じですね。
左側の、レオ司教側で、特に空に浮いているおじさんぽい天使が攻撃しているような感じにうつります。
そして、一番左には、騎乗しているレオ司教がいるのですが、ここも修復の関係で見えないのが残念です。
このレオ司教の顔は、教皇レオ10世の顔になっています。
もともとこの顔も、ユリウス2世の顔になる予定だったのですが、製作途中で崩御したということで、跡を継いだレオ10世になったそうです。
(ローマ人の物語15 ローマ世界の終焉を参考にしました。またラファエッロの間全般についての参考資料として
ラファエロ ブルーノ・サンティ著 東京書籍
ラファエルロ 新潮美術文庫 若桑みどり 執筆 等を参考にしております)