ツール・ド・フランドル(ブリュージュからダムへ)

翌日、ホテルをチェックアウトし、ブルージュの中心街に行く。
ここのレンタルサイクルさんに行き、自転車を借りる。これでダムという小さな町まで行こうというのだ。
ダムはブルージュの北東約7キロに位置する。
ヨーロッパで自転車に乗るのはこれが二回目、ストラスブールにいた時、velocationと呼ばれているレンタルサイクルで自転車を借りた。それに乗りライン河を渡り、ドイツのケールまで行ったものだ。
ブルージュ街中の石畳の路面に悩みながら、なんとか乗り慣れる。
日本流に道の左側を通っていると、向こうから自転車に乗って来たおじいさんに「右、右」と指図されてしまった。
すいませんといって路線変更する。

町外れから運河に出る。
ここに来て、思わずはっとする。
運河、そしてそれに沿う並木がまっすぐ遠くまで続いているのだ。
川面には並木が写る。
こういう情景が、たまらなく新鮮である。ヨーロッパにいることの幸せを感じる瞬間である。
運河沿いの自転車道を、のんびり進んでいく。
もうこの当たりは家も少なくなっている。広ーく平らな田園と防風林が見える。
またかなたの海の方向には、白い発電用の風車が見える。

しばらくまっすぐ進んでいった後、運河はゆるやかに左に曲がっていく。
少しずつ、ダムに近づいてくる。
町の手前で出迎えてくれたのは・・・?