地図は言葉を超える

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地図は言葉を超える
自転車で走ったヨーロッパ75日
佐藤博 著
文芸社 発行
2011年2月15日 初版第一刷発行
 
まずはドイツを自転車で走ってみたい。そして更にスペインの巡礼の道を走ってみたい。その結果オランダからベルギー、ドイツ、オーストリー、スイス、フランス、スペインと、75日かけて走り抜けた記録。
毎日の走行距離や宿泊代もちゃんと載せた上で、一日の出来事を日記風に簡潔に書いている。
58歳にもかかわらず、元気に走っている姿には、日本で普段から自転車で鍛えているとはいえ、尊敬に値する。それでもやはり、体も痛み、食中毒のような目にあったりもしていた。
最初のオランダやベルギーは平坦が多いが、ドイツ以降はかなりアップダウンも多く、路面もそんなに良くないため、途中でMTB用のタイヤに換えていた。
ドイツまでは結構自転車道がネットワーク化されているが、フランスではなかなか自転車道はあるもののネットワーク化されていないため、苦労する。
ヴェズレーから巡礼の道に入る。クレデンシアル(巡礼パスポート)を手に入れる。スタンプラリーのようなものかと思っていたが、これがあればアルベルゲという巡礼者用の無料の宿泊施設を利用できるため重宝する。
今回著者は、長期の休みを取ることができた。これは日本人の勤労者にはなかなか難しいこと。でも日本には休日以外なら、いろんな種類のものがなんでもある。
しかし心の豊かさと物の豊かさとは違う。効率の良さと快適さも違う。
 
(自分自身は、ヨーロッパでの自転車体験と言えばレンタル自転車しかない。フランスのストラスブールで街中からラインをこえてドイツのまで行ったのと、ベルギーのブルージュから運河沿いにダム(という街)まで行った。風景をじっくり眺めながら行くことができ、なかなかいいものであった。)