グルベンキアン美術館の彫像

ポルトガル最後の日、ホテルをチェックアウトする。この日はよく晴れていた。
リスボンは昼過ぎに発つ。
あまり時間が無いこともあり、市北部にある、グルベンキアン美術館に行く事にする。
地下鉄を降りると、バス乗り場もある、がらんとしたところに出る。
地図を頼りに美術館に行くが、まだ開いていなかった。あたりをうろちょろする。
この美術館は、グルベンキアンというアルメニア人が、石油で財をなし、美術品を収集した。
それをポルトガルに寄付したということだ。
イスラム・東洋美術からヨーロッパ美術、その他陶器や銀器のコレクションもあった。
開館時間が来たので中に入る。
幸いこの日は日曜ということで無料だった。
ここにはロダン作など、フランスの彫像もたくさんあった。
その内、気になったのはHoudonによるDianaの像だった。
普通の女性のヌードの彫像なのだが、ほんの少し普通のものとは違う。
しかしながら、そのほんの少しの違いのため、作品発表時には大きなスキャンダルになったとのことだった。

美術館を出た後、再び地下鉄に乗り、ポンバル侯爵広場まで行き、そのあたりから黄色い空港行きのバスに乗った。
まもなく空港に着き、空港内の店などを覗いた後、チェックインし、日当たりのよいゲートで飛行機を待つ。
飛行機に乗る。欧州最西端での日々を回想しながら、東へ戻る。またここまで来れる日は来るのだろうかなどと考えてしまう。
途中、窓からボルドーからナント辺りの、フランス大西洋岸が見えた。パリも近い。