河港都市リスボン

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ポンバル侯爵広場の観光案内所で翌日のバス旅行の手配をした後、地下鉄に乗り南へ下り、テージョ河沿いのカイス・ド・ソドレ駅に到着する。結構新しい感じの駅から地上に上がり、1日使い放題のチケットを買い、市電に乗る。向かう先はベレン地区だ。
市電はやはり古い型だ。とりあえずこの時のリスボンの街にはこちらのほうがよく似合う。ガタガタ音を鳴らしつつ進む。
ベレン地区に到着し、河沿いに出る。河といっても、ほんと海の手前なので幅が広い。瀬戸内海の風景に慣れたものにとっては、ほとんど海という感覚だ。
この河には、4月25日橋と言う、全長2278mの吊橋がある。世界で3番目に長い吊橋らしい。この4月25日というのは、この橋ができた日ではなく、「リスボンの春」という無血革命により、新政府が誕生した1974年の日だそうだ。それまでこの橋は独裁者の名前で呼ばれていた。まあポルトガルにとって、記念すべき出来事である。おごれるものも久しからず、ただ春の世の夢の如し、と冬のリスボンにて思う。
この日はまだ霧が晴れておらず、橋がかすんで見えた。対岸には「クリスト・レイ」という巨大なキリスト像があるらしいが、残念ながらよく見えなかった。
河に突き出ているような、白い巨大なモニュメントがある。いろんな人の像が河を見つめている。これが「発見のモニュメント」と呼ばれているもので、高さ52mある。てっぺんは狭そうだったが、エレベーターで上に登れるとのこと。確かに下から見ると、てっぺんに小さい頭がちょろちょろ動いていた。自分も1.8ユーロ払い、上に登る。
展望は360度、陸地側を見ると、ジェロニモ修道院の整った全体の姿を楽しむ事ができる。その前の公園も正方形でバランスよく配置されていた。
さらに西側を見ると、ベレンの搭がぽつんと立っている。次行きますよ、と目でメッセージを送り、エレベータを降りていった。