ルネサンス建築
15世紀から16世紀に流行
イタリアから始まり、ヨーロッパ全体に広がる
キーワード=人体比例、5つのオーダー、アーケード
・人体比例
人体は神の造った完璧な造形であるという考えから、人体の各部の比例、人体から導き出される円や正方形などの図形もまた、完璧なものだと考えられた。
・5つのオーダー
もともと3つのオーダーだったのが、ローマ期にトスカナ式、コンポジット式が加わり、ルネサンス期には5つのオーダーの建築理論が確立された。
・アーケード
柱の上にアーチを載せ、それを連続させることで造られるのがアーケードである。
ルネサンスの建築家は柱を等間隔に並べるだけでなく、間口の広い柱間隔を組み込むことで変化に富んだアーケードの構成を試みた。
建築例
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドーム(イタリア) 上部画像
シャンボールの城館(フランス)
17世紀初頭から18世紀初頭
キーワード=楕円形、大オーダー、ブロークン・ペディメント
・楕円形
楕円形は、装飾とあいまってダイナミックで劇的な空間を造りだす。
・大オーダー(ジャイアント・オーダー)
これまで柱と梁の比例であるオーダーは、建物の各階にそれぞれ使われた。
しかしバロック建築では、2階分、3階分の通し柱としてオーダーを使うようになる。これが大オーダーで、建物を壮大に見せる効果をもたらした。
・ブロークン・ペディメント
入り口や窓まわりの上につけられた三角形や櫛形の庇をペディメントと呼ぶ。バロック建築では三角形や櫛形の頂部や下部が途切れたものが現れる。
これがブロークン・ペディメントで建物を変化に富んだ、華やかなものにする。
建築例
サン・ピエトロ大聖堂(バチカン市国) 上部画像
ヴェルツブルグ司教館(ドイツ)