アルチュール・ランボー

アルチュール・ランボー
ピエール・プチフィス著
中安ちか子・湯浅博雄 訳
筑摩書房
1986年12月25日 初版第1刷発行

前述のパリ大改造を成し遂げたオスマンが亡くなった同じ年の11月、ランボーマルセイユにて、妹イザベルの介護空しく、死去した。
彼の死後イザベルは新聞にて兄の詩人としての名声そして悪名を知り、あくまで神聖な男としてのランボーを伝えようとするが、ソルボンヌの教授による「3000ページの本というドロップハンマー」により、空しく打ち砕かれる・・・。

この本は、スキャンダラスな面を強調せず、あくまで淡々と資料に基づき、ランボーの一生を調べ上げている。
勿論、筆者には強い思い入れがあるのだろうが、あえてそういう面を抑えているのがかえって心地よい。
自分のような、コアなファンではなく、初期の、シャルルロワを舞台にした、「「居酒屋みどり」で」や旅の姿の「わが放浪」などの解放的な詩に感心したものにとっては、そちらのほうがありがたい。