2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

オベルネの夕暮れ

小さな旗群の下を通り やっぱりあったオベルネの広場 大きな古都には大きい広場 小さな古都にはそれなりに でも、街の中心には違いなく 周りを囲む建物は 16世紀の余韻を残す市庁舎と 小麦市場がしっかり構え 街の魅力をひき立てる 街の広場を中心に ほろ…

十都市同盟都市オベルネ

やや太陽が傾きかけた時刻 欧州の長い夏の夜の前ぶれ 最後の訪問地、オベルネに着く 聖オディール生誕の地 そして更に昔 ローマ時代にさかのぼる古い街 パンフレットにはDECAPOLE(1354)の街とある この時は 辞書をひいても何のことだかわからずに 読み…

アルザスのワイン畑(バール Barrにて)

フランスのぶどう畑について語ろうとする時 思わず言ってしまう 「ワイン畑」と 日本では、ぶどうはそのまま食べるけど ヨーロッパでは、あくまでワインの原料として ぶどうを利用する そして畑の周りでは 素晴らしいワインを創るため 知恵と手間をかけて え…

アルザスを見つめる聖オディール

バスは走る ヴォージュの山の中 くねくねくねくね 緑の中を行く バスは追い抜く 坂を登るサイクリストたち 「たいへんそうだね~」 と、それを見てニヤッと笑う 我らが運転手 山道を抜けて 辿り着くは サント・オディールの修道院 聖オディール 盲目のため、…

ロスハイムに佇む教会と井戸

雄大な姿をあらわす ゴシックの大聖堂 その立派さは、おらが街の象徴で 訪れる人も数知れず その一方 ロマネスクの教会 たいてい交通の便の悪いところにあり ひっそりとした その地味な姿 しかしその地味さゆえに 感じるひとびとの静かで、深い思い アルザス…

アルザスの村々を夢見て

ストラスブールの夏の午後 謎の旅人、歩いて大聖堂に向かう この日は大聖堂の中に入らず そばにある観光案内所に入る 手にはきれいな日帰り旅行のパンフレット アルザスの田舎のぶどう畑の斜面 こうのとり、そして木組みの家 緑の風情が彼を誘う 案内所で受…

陸から攻める欧州議会

みんなトラムから、旧市街の南の周縁、堀のような川のそばで、バスに乗り換える。 バスに乗り、改めて感じる、ゆったりとしたトラムのありがたさ。 バスは並木に挟まれた、緑の通りを走っていく。 旧市街ほどの風情はないけれども、普通のいわゆるヨーロッパ…

欧州連合の中心(欧州議会)

むかし、ある男たちが書いた「宣言」 ヨーロッパに幽霊が出る、共産主義という幽霊である というその出だし 第二次世界大戦後、その幽霊は東半分にとどまり、 西側では、まず石炭と鉄に目をつけ いさかいの根源を管理しようとした 東の幽霊が消え去った後 西…

欧州評議会にて(ヨーロッパ地区)

遊覧船はいよいよ入る カルティエ・ウーロペアン(ヨーロッパ地区)ヘ せっかくなので触れておきたい欧州評議会 欧州議会と紛らわしいけれど 欧州連合とは関係はない 第二次世界大戦後 1949年に設立された 今の加盟国は40数ヶ国 旧ソ連・旧ユーゴの国…

聖パウロ教会(ストラスブール大学前)

ストラスブールのノートルダム大聖堂ほど 大きくもなく 歴史もなく 大学のそばの中州の端の いわゆる街のはずれにあり なおかつフランスでは少数派の プロテスタントの教会だけれども 自分にとっては とっても気になる 聖パウロ教会 赤い砂岩の聖堂の色は ア…

ヴォーバンの堤防(ストラスブールの防御)

ルイ14世の時代 ヴォーバンという天才がいた。 要塞の建築家であり なおかつ攻城の専門家だった人 「矛盾」と言う字のなりたちは 一方でこれは最強の矛だといい 他方でこれは最強の盾だという人が出会い 両者の言っている事が矛盾しているとの言い伝え そ…

プティット・フランスの中洲と搭

遊覧船はプティット・フランスの水門を抜け、 狭い運河が並んだ場所に入る。 運河と中州が並行に並び、あたかも水辺に沿った緑のプロムナード 長い夏の夜、オープンテラスのレストラン 緑の木々の下、アルザスの白ワインとともに のんびり夕食を楽しむ ふと…

プティット・フランスの水門前にて

今はフランスだけれども 一番西の端っこで なおかつ取ったり取られたりしていたアルザス そこにある街ストラスブールの 一角にある プティット・フランス、小フランスと名づけられた地区 周りの家並を見ても いかにもアルザスらしい いにしえの木組みの家が…

イル川の遊覧船にて(ストラスブール)

もともとは 単に街へ荷物を運ぶため そして街自身を守るため ぐるりと旧市街をめぐるイル川の流れ 今となっては そんな機能は ほとんどなくなってしまい 街に憩いと潤いを与える存在 大聖堂前の広場から 狭くて暗い路地を抜けて イル川に達する。 夏の晴れた…