ヴォーバンの堤防(ストラスブールの防御)

ルイ14世の時代
ヴォーバンという天才がいた。
要塞の建築家であり
なおかつ攻城の専門家だった人
「矛盾」と言う字のなりたちは
一方でこれは最強の矛だといい
他方でこれは最強の盾だという人が出会い
両者の言っている事が矛盾しているとの言い伝え
そんな単純な事ではなく
両方の立場から理論を積み上げた稀有な才能

とはいっても
攻めるも守るも
理論だけでなく
いろんな実践もからんできて
一筋縄ではいかない勝負のあや

フランスやベルギー辺りに残る彼の業績
街の最初が、彼の要塞だった例もある
ここストラスブールにも、彼の名を残す堤があり
いにしえの搭と
ポン・クヴェールという名の橋をくぐった船は
勇躍堤に攻め上がる
と思いきや
広くなった水辺の中で
のんびり方向転換する

長ーい明るい夜が過ぎた後
やっとほんとに暗くなる
ストラスブールの夏の夜
ヴォーバン堤をスクリーンにして
映し出されるストラスブール
そしてヨーロッパの文化絵巻