愛しのプラハへ

今回からプラハ行きのことについて書いてみようと思う。
普通、旅行の予定の変更を考えるのは、個人の事情によることが多い。
しかし、今回は違っていた。
例の9.11同時多発テロにより、プラハ行きを延期しようと思ったのだ。
いくらテロの後とはいえ、パリからプラハへの飛行機で新たなテロに遭う確率は極めて低いだろう。パリにいた方が危ないかもしれない。
といっても、飛行機に乗るのは、なんとなく不安なものである。単なる個人旅行でもあるし。
しかし、結局9月末に行く事に決めた。日本に帰ってしまったら、なかなかヨーロッパまで行けないからだ。
まず地下鉄でシャトレまで行く。そこから長い動く歩道を経て、電車に乗り、シャルルドゴール空港に向かう。
さすがに空港も警備が多い。出国検査を済ませ、飛行機に乗り込む。
もし万が一テロに遭うのなら、せめて行きの便ではなく旅行を楽しんだ帰りの便にしてくれよ、などど馬鹿なことを考えてしまう。
いろいろ余計な事を考えていると疲れてしまい、緊張感にもかかわらず、飛行機の中でうとうとしてしまった。
プラハの空港に着く。入国検査はパスポートへの押印くらいで、簡単なものだった。
空港前のがらんとしたバスターミナルに行く。ここから市内向けの市バスに乗る。119番が、市内から一番近い地下鉄の駅にいけるようだが、到着した時にはそのバスはなかったため、かわりに179番に乗り込む。これでも、市内からは少し遠いが、別の地下鉄の駅に着く事が出来る。
バスは郊外の緑の中をくねくねと抜けていく。途中集合住宅などもある。このバスは現地の人も乗ってくる。途中に乗ってきた兄ちゃんがハンサムで、さすがスラブ民族だと、人種的コンプレックスを感じる。しかし多くの人を見ていくに連れ、その気持ちも薄れてきた?
バスは地下鉄B線のノヴェー・ブトヴィツェ駅に着く。ここからいよいよ市内に向かう。