乙女の美術史 世界編

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乙女の美術史 世界編
堀江宏樹 滝乃みわこ 著
2011年11月30日 初版第1刷発行
 
自分のような野郎が本屋で買ったり、図書館で借りたりするのはちょっと恥ずかしい題名と表紙なのですが、内容はズケズケ書いてくれているので面白かったです。
例えばミケランジェロは「筋肉大好きのだめんす・うおーかー」とかばっさり斬っています。
まあやたら作品で裸の筋肉モリモリの男が多いとはいえ、普通の美術書ではなかなかこうは書けません。
最近岩波新書の「ミケランジェロ」も読みましたが、どうしてもそのような点は、歯の奥にものが挟まったような感じになってしまいます。
まあフロイトユング以降を生きる我々にとっては、性衝動を理解することが無意識の理解につながるので、大切な要素であるとも言えるのですが・・・。
そのミケランジェロは55歳のとき30歳年下の青年貴族と恋におちます。そして相変わらず凝りもせず、その男と自分をモデルにした「勝利者」という作品を制作しています。
それでも、ちゃんと芸術まで昇華させているのは流石ですが。
 
作曲家ワーグナーのファンだったルノワール
イタリア旅行中、ワーグナーの滞在するホテルに押しかけ、35分で念願の氏の肖像画を描き終える。
しかしその作品をみたワーグナーに「私はプロテスタントの牧師か」といわしめた、味気ないものだった。
ふと気付く、ルノワールの作品の中心人物は、ほとんど女性だった・・・。