「ボヘミア・ベーグル」で いまどきのチェコ娘

カレル橋を渡り再び旧市街、ユダヤ人地区方面に戻る。
まだ昼食をとっておらず、食べるところを探す。
ガイドブックで見つけたボヘミア・べーグルに行く。2号店が旧市街内にあるらしい。
くねくねと道を曲がり見つけ出す。かなり足が疲れている。
ランボーの詩、『「居酒屋みどり」で』の一節を思い出す。
この時の自分の状況とはかなり違っているが、疲れていた部分だけは同じかもしれない。

八日この方、石ころ道を、歩きつづけた僕の靴
すっかり破れてしまっていた。シャルルロワへと今ついた。

自分は靴ずれこそできていたが、さすがに破れてはいなかった。
またここは美しい中世都市プラハである。シャルルロワはベルギーの南部の街で、今はそれなりに整備されているものの、当時炭鉱などの工業都市で、かなりすすけた街だったんだろうなと想像できる。
また詩は、

目もと涼しく乳房のやけにでっかい別嬪が
出て来たのだからすばらしい

とあるが、ここボヘミア・べーグルでは、

目もときつくやけにピアスをつけた短髪娘が
出て来たのだから残念だ

であった。
場所的に、バックパッカー用だけでなく、現地の学生もよく来ているようだ。
べーグルサンドとコーラを頼み、中庭の粗末なオープンカフェで食べる。
しばらく休み、痛む足を引きずり、再度プラハ城に向かう。前日時間の関係でじっくり見れなかったのだ。
坂をのぼり、正面の広場に着く。彫像の前で、マスコミを含めた人だかりができていた。
なんだろうと覗いてみると・・・。