ビゴさんのフランスパン物語

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ビゴさんのフランスパン物語
塚本有紀 著
晶文社
2000年2月10日初版

日本でフランスパンをある程度「かじった」方なら、誰でも知っているであろう、フィリップ・ビゴさんについて書かれた本です。
ビゴさんの小さいころのフランスでの生活、日本に来たきっかけ、そして日本で「ビゴの店」を通してフランスパンを広めていく過程がわかりやすく書かれています。
私ごときも、以前ビゴさんにお会いし、少しだけお話をさせていただいたことがあります。また、ある催しでも拝見したこともあり、そのユニークさとパワフルさに圧倒されました。
また時々テレビでもお見かけしており、人気の高さが伺えます。
ビゴさんを拝見していると、やはり職人の世界を極めようとするためには、並々ならぬパワーが必要なのだなと痛感します。夏バテ気味の我が身と置き換えても尊敬の念が湧いてきます。

また、この本は、ビゴさんの人生だけでなく、日本でフランスパンが食べられるようになった歴史や、フランスパンについての様々な基礎知識、そして日本でフランスパンに関わってきた人々も紹介されています。
ビゴさんという偉大な職人を通して、フランスパン全般について知ることができるという、貴重な内容になっています。
そして、自然と、本物のフランスパンが食べたくなってしまいます。
パリにいたころには、モノプリに付随したパン屋に一番よく行きました。
おそらく味のレベルはそんなに高くなかったと思うのですが、それでもちょっと温かいバゲットはおいしく、下宿に帰るまでに少し食べてしまったのを思い出します。