ディジョン美術館の知られていない絵

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ディジョンのサン・ミシェル教会のファサード



パリからTGVに乗りブルゴーニュの都市、ディジョンを目指す。
駅から、まず、ブルゴーニュ公宮殿のある方向へ進む。
駅から緩やかな上り坂を歩いていくと、すぐ観光案内所があった。ここで大き目の地図と、小さい美術館について書かれたパンフレットを手に入れる。
ギョーム門という小さな凱旋門のようなもののそばをかすめ、リベルテ通りを真っ直ぐ進んでいく。
左手に、ブルゴーニュ公宮殿がある。もともと、ブルゴーニュ公国時代に建てられた物らしい。
今では、この中は市庁舎と美術館になっている。
通りのちょうど突き当たりに、ゴシック建築に見慣れた目には、変わった形の教会があった。
これはサン・ミシェル教会と言う。フランボワイヤン様式と、ルネサンス様式の混ざり合ったものだとガイドブックに書いてあるが、どこがどういうことなのかよくわからない。

とりあえず、美術館に入る。
ここで最大の見所、衛兵の間を見学する。
もちろん、絵画・彫刻などでも、幅広い年代で、いい作品があった。
たまたま持ってきていた、「フランス絵画史」(高階秀爾著 講談社学術文庫)に載っていた、ジャン・フランソワ・ジルという18世紀の画家の作品「休息」という、きれいな眠る女性と猫とカナリヤの絵があったので、少し嬉しくなる。
上の階に行くと、古い木造の学校の校舎のような場所があり、ここには印象派などの絵も展示されていた。
しかし、結局、帰りに買った作品の絵葉書は、なぜかあまり知られていない人になってしまった。
自分の好みで、やはりフランスの風景画になってしまう。
1枚は、Jean Laronzeという人の作品で、川の中に浮かぶ船で釣りをする夫婦とその子供を描いている。妻が長い棒を持ち、すっくと立っている風情が頼もしい。
もう1枚は、Jules-Jacques Veyrassatという画家の作品で、オーセールの街の川縁の昔の風景である。自然の中に、今もある大聖堂が、ぽつんと建っている。
そういう絵だった。