ジャン・ラロンズ作「シャロレーの漁師」ディジョン美術館

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ジャン・ラロンズ作「シャロレーの漁師」ディジョン美術館

 

この絵は、ジャン・ラロンズ(Jean Laronze 1852-1937)による「シャロレーの漁師」(Pécheur charolais 1901)です。
ディジョン美術館を訪問時に展示されており、気にいってその絵はがきを買っていました。
薄ぼんやりした背景の中、透明感を伴った水面上(アルー川とロワール河の合流点)に浮かぶ小舟に乗って、長い棒(棹?)を握って胸を張る女性の姿が逆光に映えています。
船上の三人は夫婦とその子どもかと思ったのですが、ジャン・ラロンズ友の会のHPでの解説によれば、男から見ると子どもは孫娘、と書いていましたので、おじいさんということになります。
確かによく見ると、あご髭も白く見えます。三世代同乗というわけですね。女性の夫はどうなったのでしょうか?
更に向こう、中洲のようなところに小さく描かれているのは洗濯婦だそうです。
ジャン・ラロンズのwikiでは、関連しそうな他の作品として、小舟の三人が祈っているモチーフもありました。ミレーの「晩鐘」を彷彿とさせます。
あと、小舟だけがぽつんと浮かんでいる絵画も掲載されていました。こちらはちょっと怖い感じがします。

この絵画の舞台であるシャロレーとは、ブルゴーニュ地方内の地域の名称だそうです。
そのシャロレーで検索しているとシャロレー種という肉牛が引っ掛かりました。
その肉のステーキかブフ・ブルギニオンをブルゴーニュの赤ワインと共に食べたくなってきます。

シャロレー地方の街シャロルには、1933年、ジャン・ラロンズ美術館が開館していました。
現在彼の作品はシャロルの小修道院美術館(Le Musée du Prieuré)に展示されています。