2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ローマ浴場の石積み(フィエーゾレ)

遺跡地区の西側から 時計回りに北側に行くが 北辺は高い石垣になっており ニンジャのようによじ登らない限り 遺跡を見ることはできない そのまま東側をかすめ ぐるりと南辺に行くと 木立の合間から とうとうなんとか間近に見えた ローマ浴場の石積みの跡

ギリシャを走り、革命議会を内包しながら走る村上春樹さん

走ることについて 語るときに 僕の語ること 村上春樹 著 文藝春樹 2007年10月15日 第1刷発行 アテネからマラトンまで、ほぼマラソンと同じ距離を、走る村上氏。 ランニングパンツ一丁で、夏のギリシャの暑い中を走り抜ける。 添付の写真で、頬杖を…

遺跡を守る木立と光(フィエーゾレ)

遺跡ゾーンの西側の 少し小高い場所にある 駐車場のあたりから 遺跡の姿を撮ろうとするが 周りに伸びる木立とともに 鋭く輝く朝の光に遮られて 過去の時代の痕跡は 奥ゆかしくも隠れたまう

ローマ神殿跡の石(フィエーゾレ)

外側から 何とか垣間見れた 遺跡の一部 この石の跡は ローマ時代の 神殿の跡だという さらに遡り エトルリア時代にも 同じ所に神殿があったという 時代は変われども 聖なる地としての 価値は変わらない 目には見えない 不可思議な力

「西洋故事物語」の復習

再び、「西洋故事物語」より ギリシャを攻めるペルシャの大群。その総大将クセルクセスは、雲のごとき大群が海峡を渡るのを眺めていたが、ふいに激しく号泣した。そのわけを聞かれると、 「余は人間の生の短さを思って嘆いた。かくも多き軍勢も、百年の後に…

フィエーゾレの謎のおじいさん

フィエーゾレの遺跡の周りを てくてくてくてく歩きながら 少しでも遺跡が見える場所を 涙ぐましく捜し回っています あるやせた白人のおじいさん ここに住んでて散歩中なのか あるいは観光客の一人なのか さっと二度三度ほどすれ違い こいつは何なのかという…

樽の中の哲学者(西洋故事物語より)

西洋故事物語 阿部知二 他編 河出書房 昭和42年7月5日再版発行 この本は、西洋を古代・中世・近世・近代・バイブルの5つにわけ、それぞれの時代の有名なエピソードとか言葉を、1~2ページで説明し、著者の方のちょっとした意見を付け加えている。 今…

ローマ遺跡 入り口の前にて(フィエーゾレ)

薄暗い聖堂を出ると 時間は9時半少し前 フィエーゾレ一番のお目当てだった ローマ遺跡の入り口の前 前に立ってる旅人たちの雰囲気から 嫌な予感を感じてく 表示をしっかり見てみると 今日は入場不可という ありゃありゃこりゃこりゃ残念と 諦めきれないこの…

マキアヴェッリ山荘の思い出

林達夫・回想のイタリア旅行 田之倉稔 著 イタリア書房 発行 2008年6月17日発行 林達夫という、学者の方の、イタリア旅行に随行した方による回想記である。 この学者の方については、不勉強で存じ上げないが、文中から、著者の林氏に対するオマージュ…

灯火に照らされた絵画(フィエーゾレ・ドゥオーモ)

聖堂の正面から 暗闇にひそむ かすかな灯火に 引き寄せられるように 祭壇に近づく 上部に描かれている 天蓋のフレスコ画は ある聖人にちなむ 十の物語を 叙述しているものという 真下に控える 三面の祭壇画の中央に描かれた フィエーゾレの聖母子は ささやか…

フィエーゾレの胎内(ドゥオーモ内部)

ドゥオーモの正面にまわり 扉を通り抜けると 胎内のような暗黒の向こうに かすかに照らされている祭壇 そこには三枚続きの宗教画と 天蓋のフレスコ画が ほのかにぼんやり浮かび上がる その薄明かりの中では 十字架や彫像の影が 踊っているかのような 姿を醸…

夏の光 満ちて パリの時

夏の光 満ちて *パリの時 辻邦生 著 昭和57年4月30日 初版発行 中央公論社 現在の日本において、一般的なパリ像というのは、まだ戦後間もない、あるいは更に遡り、ベル・エポックの時代の物が最優先されているような気がする。 シャンソンなどはその最…

そびえ立つドゥオーモの鐘楼(フィエーゾレ)

糸杉の林の小道を通り下りて たどりつくドゥオーモの裏側 ファサード側から見たのとは また違う鐘楼の威容 天を指し示すその姿は フィエーゾレの指標そのもの もしこの鐘楼が崩れ落ちれば 町は主を失った孤児の如し

ルネサンスの人間像(モンテニュー・セルバンテス・ルター)

思想の歴史 5 ルネサンスの人間像 野田又夫 編 昭和41年8月5日 発行 モンテニューの個人主義思想と東洋の老荘思想の類似。 すなわち自由な人間性を養うために名利を避け、欲望を節し、世間から隠遁する。 天下の治乱は、なりゆきにまかせ、世と共に推移…

朝の9時 教会から糸杉の森へ(フィエーゾレ)

サン・フランチェスコ教会のファサードは 円窓の下にアーチ型した小型屋根 奥にはフレスコ画まで描かれて 念には念を入れています 冬季は朝の9時に開くと ガイドブックには書いてあったけれど その時間になっても人の気配無く 扉を押しても動きません 慌し…

「海辺のカフカ」オフィシャルブック「少年カフカ」

Kafka on the shore Official Magazine 村上春樹編集長 少年カフカ 著者 村上春樹 発行2003年6月10日 新潮社 この本は、厳密にはヨーロッパ本ではないんですが、チェコの作家のカフカの名前が出てきて、なおかつ村上春樹さんもヨーロッパをはじめとす…

湧き出でるオリーブ(フィエーゾレの天辺から)

天辺の教会から少し下り もう一度風景を眺めると オリーブがモコモコと湧き出でて トスカーナのCultureを支配する

石の十字架の秘密(フィエーゾレの天辺にて)

広場にぽつんと立っている 日本人の目からすると 灯籠のような謎の碑 小さな石の十字架が そっと飾られている これは教会が再建された記念に加え 20世紀初頭のリビアでの戦争に 従軍したイタリア人に対して 作られたものという さりげない十字架は 植民地…

フィエーゾレ 天辺のロッジア

フィレンツェやシエナと同じように ここフィエーゾレでも見つけた いわゆる開廊という意味を持つ ロッジアと名づけられた狭い空間 決して派手ではないけれど 一応ロッジアとしての形状は備えており ほかより何より優れているのは フィエーゾレの丘の天辺にあ…