「西洋故事物語」の復習

再び、「西洋故事物語」より

ギリシャを攻めるペルシャの大群。その総大将クセルクセスは、雲のごとき大群が海峡を渡るのを眺めていたが、ふいに激しく号泣した。そのわけを聞かれると、
「余は人間の生の短さを思って嘆いた。かくも多き軍勢も、百年の後には、一人も生きていないだろう。」
戦争の失敗により、彼の予言は、(百年経つことも無く)すみやかに実現された。


神曲」の地獄編において、(ダンテの美学が発揮された)美しい彩りと深い哀れみをもたらす、リミーニの城主の妻フランチェスカとパオロの物語。許されぬ恋にもかかわらず、最初の接吻のおりの話を告げる。
これを聞くダンテは深い憐れみに打たれて、「死人のように」倒れ伏すのであった。


姦淫をした女と、彼女を連れてきた群衆の前で、イエスは一言もこたえず、ただ、しゃがんで、指でもって地に物を書いているばかりだった。しばらくして、「なんじらのうち、罪なきもの、まず石を擲て」といい、またしゃがんで、地に物を書き続けた。(言葉と共に人々に訴える、イエスの背中)