「海辺のカフカ」オフィシャルブック「少年カフカ」

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Kafka on the shore
Official Magazine
村上春樹編集長
少年カフカ

著者 村上春樹
発行2003年6月10日
新潮社

この本は、厳密にはヨーロッパ本ではないんですが、チェコの作家のカフカの名前が出てきて、なおかつ村上春樹さんもヨーロッパをはじめとする世界で知られた作家ということで、取り上げさせていただきます。
この本は村上さんの小説「海辺のカフカ」について、読者と村上さんがメールで直接伝え合った内容を中心に編集しています。
メールといっても、量も多く、内容も賞賛から批判まで多岐にわたっているので、「直接民主主義みたいのものをやってみたかった」とおっしゃる村上さんもたいへんだなあと思いました。
最近、このような形式の本で、「そうだ、村上さんに聞いてみよう」というのもよみました。それはメールによる人生相談で、やはり楽しく読めました。
イラストはどちらもおなじみの安西水丸さんで、面白いのかそうでないのかよくわからない4コママンガも大好きなのです。
また多くの語り合いを和らげる役割としても、安西さんのイラストは貴重です。

実の所、まだ小説の「海辺のカフカ」は読んでいません。
もともと小説自体ほとんど読まないというのもあります。どうしても重く感じてしまい、精神的に疲れている傾向のある自分としてはなんとなく面倒になってしまうのです。
それでも村上さんのエッセイや旅行記は大好きで、「村上朝日堂」や「うずまき猫の見つけ方」、またギリシャやトルコの旅行記は楽しく読ませていただきました。
村上さん独特のユニークな世界観にわりとすっと入っていけ、日常から離れ、愉快な気分にさせてくれます。
村上さんの小説は初期の短編くらいです。
今回読んだこの「少年カフカ」を通して、「海辺のカフカ」を読んでみようか、少し悩んでいます。残酷な場面もあるそうだし・・・。
まあそのうち時期がくれば、軽い気持ちで読んでみようかなと思っています。