カレル橋にとどろく銃声

カレル橋を渡る。
この橋には、様々な聖人像があり、観光客の目を惹いている。
日本人にも有名な、フランススコ・ザビエルの像もある。彼を支える人の中に、東洋人らしき人もいる。
アジアへのキリスト教の広がりを表しているのかもしれないが、一方で皮相的な見方をすれば、イエズス会の東方戦略を支えているアジア人という構図ともいえるのかもしれない。今改めて東洋人の重そうな表情が写っている写真を見ると、アメリカ大リーグの世界戦略にのってしまい、日本球界を捨てたはいいものの、マイナーリーグで苦しんでいる日本人選手を思い出してしまった。(何という連想だ!)
あとここの聖人像でいちばん有名なのは聖ヤン・ネポムツキーの像だろう。
このレリーフに触ると、幸運が訪れるとのことで、黒くすすけている中、一部だけ金色に光っている。
ブリュッセルのマルクト広場の近くでも同じようなものがあった。
右側のネポムツキーを触るといいとのことだが、なぜか左側のレリーフの犬?の部分も触られ金色になっているようだ。こちらは何か意味があるのだろうか?
さて、ここまで歩いていく途中、ロンドンの閲兵のような一団が行進しているのに出くわした。最初この人たちなんなんだろうかと思う。単にウロチョロ歩いているだけだと芸がないしな・・・、と思っていたら、橋の真ん中でストップしている。
周りを観光客が囲む。
指揮官の下、銃を担ったり、ごにょごにょしている。
そして合図で空砲を撃つのだ。プラハの空のもと、大音響が鳴り響く。最初はびっくりした。二度目からはちゃんと指で耳栓をしたが・・・。
このようにちゃんと芸をして、みんなを喜ばせているのだ。これなら世界一口うるさい大阪のおばちゃんも納得するだろう。ありがたい限りだ。
一通り終わる。拍手の中、閲兵の一団は、颯爽と歩いていった。
カレル橋からもプラハ城が見える。すこしずつ近づいていく。自分もそちらへ颯爽と歩いていった。