フランドル旗をくぐり抜けたスイス国旗(ツール・デ・フランドル)

 
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昨晩は、自転車ロードレースとして伝統あるワンデーレースである、ツール・デ・フランドルを観る。
このレースはその名の通り、フランドルが舞台で、スタートはブルージュだった。
平地に時々防風林という、のんびりとした美しい風景の中、平坦なコースが多いが、時々傾斜度の高いところがあり、それがレースにアクセントを付けている。
道もそんなによくなく、狭いところや、石畳のところもあり、落車や渋滞のような状態になることも多かった。
坂を上る狭い道では、一チームが一番前に並び、のんびり走って、後ろの選手を遅さにより脱落させる、という珍しい作戦が見られた。
 
ベルギーはフランドルのレースだが、沿道ではベルギーの旗はほとんど見られず、黄地に黒い獅子をあしらったフランドルの旗がやたら見られた。
そんな中、レースはベルギー人のボーネンと、スイス人のカンチェラーラの一騎打ちになる。
普通の選手は、それぞれのチームのジャージを着ているのだが、この二人はそれぞれの国のチャンピオンにのみ許された、国旗をあしらったジャージを着ている。それ故視覚的にも、あたかもベルギー対スイスの戦いとなった。ベルギーのフランドルにて、フランドルの旗が一杯の沿道で、なんとなく微妙な雰囲気がする。
解説の方によると、この状態だと、ボーネン選手のほうが有利ではないか、とおっしゃっていたが、急な坂道の上りで突然カンチェラーラ選手がスパートをかけ、信じられないパワーでそのまま独走態勢に入った。
こうなればタイムトライアル世界チャンピオンのカンチェラーラが有利である。そのまま独走し、ゴール前では沿道の観衆が持っていた柄のついたスイス国旗を取り上げ、上に掲げた。
それでもさすがにゴール直前では、地元ベルギーかフランドル(ややこしい)に配慮したのか、下に降ろしたが・・・。
とにかく、圧倒的な力を見せつけた優勝であった。
 
(写真は専用HPからのゴールシーンの画像です。ゴールではベルギーの国旗もあったようですが、途中ではフランドルの旗がほとんどだったように思います。)