モネ
名画に隠された謎を解く!
吉岡正人 著
中央公論新社
2007年3月25日 初版発行
印象派の巨匠、モネについて、画家の目から評論している。
まず年ごとの代表作を紹介している。
ブーダンの影響を受けた18歳の時の風景画。
マネの「草上の昼食」に影響を受けた27歳の時の野外の人物像。
幸せを絵画化したような、33歳の時の「アルジャントイユのひなげし」
最も素晴らしい目であった37歳の「サン=ラザール駅」
苦しい時代の39歳。
51歳の時の積わらの作品。
そして86歳の時の「睡蓮」
年代ごとの変化をわかりやすく解説している。
そしてモネゆかりの地の訪問。
エトルタや、「印象、日の出」の描かれたルアーブル。
またこのブログでも紹介したオンフルールやルーアンも訪問し、著者自身もスケッチを試み、モネの気持ちに近づこうとする。
この本も、コンパクトなサイズながら、絵画、写真も豊富で、わかりやすくモネの跡を追う事が出来る。
それにしても、オランジュリーは7年間も休館していたんですね。
2年間のパリ滞在中、ずっと休館していたが、7年も休館していたとは思いもよらなかった。
日本では考えられないが、それだけ美術館というものを大切に扱っているのかもしれない。
ルアーブルのマルロー美術館、オンフルールのブーダン美術館と共に、訪問したい美術館である。