ひょうごの城〔新版〕

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ひょうごの城〔新版〕
橘川真一 角田誠 編著
神戸新聞総合出版センター 発行
2011年2月10日 初版第1刷発行

摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という五つの国に分かれていた兵庫県
播磨守護の赤松氏、但馬守護の山名氏をめぐる南北朝の争い、それに織田信長豊臣秀吉の西国攻めによる県下全域の騒乱など、都に近かったため騒乱に再三巻き込まれたことにより、さまざまな城を生みだしました。
姫路城のような本格的な近世城郭から、竹田城のような典型的な山城、それに戦いのときに一時的に作られた砦のようなものまでひっくるめると、千数百の城郭があったといわれます。
この本ではその内80以上の城を紹介しています。
今ではほとんど跡を残さないような城についても書かれており、興味をそそられます。
その一例として
明石市にある船上城
キリシタン大名高山右近が本格的な城として築いたといわれるのが船上城である。
右近は二年足らずしか在城していないが、小さな天守を持つ城郭だったことや領内のキリシタンと仏教の確執などで知られた。
特に宣教師ルイス・フロイスの「日本史」では、明石での布教の様子が詳細に書かれており、当時を知ることが出来る貴重な資料となっている。
一時は明石城の前身として機能していたが、廃城になった後は町の中に埋没してしまい、現在は小さな本丸跡の一部が残っているだけである。