ロマネスク建築・ゴシック建築(西洋建築入門 より)

ロマネスク建築
9世紀末から12世紀頃に流行
フランス、イギリス、イタリア、ドイツ、スペインなどの西欧諸国に広まる
キーワード=ヴォールト天井、鐘塔、洗礼堂
・ヴォールト天井
アーチを平行移動させるとかまぼこ型ができる。これが円筒ヴォールトである。ロマネスク教会はこの形式の天井を持つものが多い。ヴォールトはアーチと同じ要領で、石やレンガを積み上げて構築する。
・鐘塔
教会の鐘をつるために独立した塔を建てたもの。
・洗礼堂
この時代にキリスト教の信者となる人は、全身を水に浸して洗礼を受けた。そのため独立した建物が建てられることが多かった。
 
建築例
シュパイアー大聖堂(ドイツ)
ピサ大聖堂、洗礼堂、鐘塔(斜塔) イタリア
 
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12世紀から15世紀に流行
フランス、イギリス他西欧・中欧諸国
キーワード=尖頭アーチ、フライング・パットレス、ステンドグラス
・尖頭アーチ
半円でなく、円弧を組み合わせた先端の尖った形のアーチ。これにより、幅の異なるところにアーチを架けやすくなった。
尖頭アーチは天井を支えるリブ、窓の頂部、入り口など、あらゆる場所に用いられて、ゴシック建築最大の特徴となっている。
・フライング・パットレス
ゴシック建築では、屋根や天井の重みはリブによって柱に伝えられる。
その柱の上部を外側から空中を横切って支えるのが、フライング・パットレスである。ここにかかる重みは外部に造られた控え壁(パットレス)で受け止められる。
・ステンドグラス
ロマネスクのように分厚い壁の必要性が薄れた。その開口部にはめられたのが、キリスト教の教えを視覚化したステンドグラスである。
 
建築例
シャルトル大聖堂(フランス) 上部の画像
サント・シャペル(フランス)