図説 フリーメイソン

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2010年8月30日 初版発行
 
フリーメイソンは得体の知れない秘密結社という一般に流布したイメージとは異なり、道徳と理性による個人の完成、社交と慈善を通して人類と社会の完成を目指す18世紀ヨーロッパにおける最先端の市民結社あるいは市民宗教である。
啓蒙主義の理性主義がフリーメイソンの主流を形成したとすれば、一方において神秘主義もそれと並行する形で成長し、フリーメイソンの副流を形成することとなる。
フリーメイソンの理解には、この合理主義と神秘主義という相反する思潮をどうじに把握することが不可欠となる。
 
1717年 グランド・ロッジの創設
1723年 フリーメイソン憲章
思想的背景として、ニュートンとロックに代表される自然科学と理神論
18世紀の音楽・文学・建築・庭園などの芸術的分野で見事な成果を生み出す
徒弟・職人位階から親方位階への参入儀礼
人類(社会)の完成という啓蒙主義フリーメイソンの理想がアメリカ独立戦争フランス革命を経て市民社会を形成していく
19世紀の帝国主義社会主義の時代において、フリーメイソンカリカチュア的な存在に堕していく。
そしてフリーメイソンが国際陰謀事件の黒幕であるという通俗的な誤解を生み、それが現代においても映画などの娯楽産業に格好のテーマを提供している。