ヨーロッパの民族学(第3章~第5章)

第三章 遺産の継承、同化、革新
Ⅰ 古代ギリシャ・ローマ文明からの継承
1 ロマンス文化圏
ラテン語化」「都市化」「市民性」
 
軍隊とカトリック教会という二つの権威が「ロマニア」の人々を近づける。
 
イタリア、ルーマニア、フランス、スペイン、ポルトガル
シチリア、カタロニア
ロマンシュ圏またはフリウーリ圏
 
2 ギリシャビザンチン文化圏
文化圏形成の中心となった言語が、35世紀(!)にわたり存続している。
 
Ⅱ 「蛮族」からの継承
1 ケルト文化圏
 
2 ゲルマン文化圏
 
3 スカンディナヴィア文化圏
 
4 スラヴ文化圏
 
5 バルト文化圏
ラトヴィア人とリトアニア
 
第四章 アイデンティティの危機
Ⅰ ヨーロッパの中のヨーロッパ人
1 さまざまな理論形成またはイデオロギーによる正当化:旧ソヴィエト連邦における民族の理論
 
2 連邦内のヨーロッパ系諸民族:アイデンティティの喪失と再発見
 
3 国民運動と民族闘争
 
Ⅱ 他者の中のヨーロッパ人
紀元前のインドのギリシャ人、アフリカのローマ人、中世のパレスチナにおもむいた十字軍やエルサレムの王たち、近世のメキシコのコンキスタドール、北アメリカの植民者たち
 
1 ラテン系モデルの植民
15世紀半ばから18世紀終わりまで、商業資本主義の飛躍と結びついている。
 
2 ゲルマン的モデルの植民
オランダ人やイギリス人は、組織された商人として海外へでかけた。
 
3 植民の古いモデルと新しい帝国
 
Ⅲ ヨーロッパのヨーロッパ人と外国人
1 同化と疎外の歴史:ユダヤ人とジプシー
 
2 同化か追放か:アフリカ人とアジア人
 
3 文化変容の受け入れと連帯の承認:(フランスでの)レバノン人とアルメニア
同化への個人的計画や地位の向上の機会や危機を、親類縁者の援助によって支えながらも、婚姻や親子の関係を超えて彼らを結びつけている絆をメンバーの中で維持しようとする。
このようにしてグループは、一世代あるいは二世代で社会の周縁に押しやられたり、領域的に周縁化することをまぬがれている。
 
第五章 好みと価値観と信仰
Ⅰ 食物の好みと結婚の選択
1 食性と料理
 
2 配偶者選択のタブー、規則、好み
ラスレットのよる4つの家族のタイプ
「北部ヨーロッパ」タイプ
晩婚と、新居住と、核家族とに基礎を置き、子供は計画出産である
「中部ヨーロッパ」タイプ
ゲルマンやバルトのヨーロッパで優勢。前者とは違い、始祖の家系(本家)や「家」の永続性や一子相続を重要視する。
「地中海」タイプ
女性の早婚が特徴。配偶者間にかなりの年齢差があり、再婚にはある程度抵抗があり、複合家族の割合が多い。
「東部ヨーロッパ」タイプ
結婚が早く、夫との年の差は大きい。再婚は頻繁であり、若いカップルが両親に依存するしきたりがある。一般に、結婚した子供は両親と生活を共にする。p117
 
Ⅱ 世界の呪縛と覚醒
1 世界の呪縛と芸術表現
 
2 世界の覚醒と聖なるものの新しい姿
・古代ヨーロッパの神話と寓話
・スラブ語圏のフォークロア
儀礼の形と目的