ジャンヌダルクも通過したオーセール(カオールの酒壺より)

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引き続き「カオールの酒壺」の中から、「オーセールの孤独」と題するエッセイを取り上げる。
ここでは、主に、ジャンヌダルクについて叙述されている。
なんでも、ジャンヌは、この街を二度通過したらしい。
1度目は、シャルル7世となるべき人に会うため、シノンに向かう途中だった。
ここオーセールは、敵方であるブルゴーニュ派の都市だったが、彼女はミサに出席したがり、無事済ます事ができた。
街の人は「この武装した、しかも頭髪を短く刈り込んだ汚い「男」(のような彼女の姿)にまだ特別の注意を払わなかった」のだろうと述べてられている。
2度目は、オルレアン陥落後、シャルル7世を頂き、ランスに向けて出発した翌日、1429年6月30日だった。
さすがにその時は都市の城門は開かれず、城外で三日宿営せざるを得なかったようだが、金銭や糧食の援助は受けていたそうだ。

写真のサン・テチエンヌ大聖堂とそばを流れるヨンヌ河。
ジャンヌダルクの時代は今とどの程度違うのかよくわからないが、少なくとも大聖堂はそこに存在し、ヨンヌ河も穏やかに流れていたのだと思う。
時は流れ、激動の時は過ぎても、街は静かに生き続けているのだなあと思うと、あらためてしみじみとしてしまう。