馬蹄形の階段にて(フォンテーヌブロー)

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地球の歩き方」のフォンテーヌブローの紹介の冒頭に、「歴史を知るには、本を読むよりもここへ来た方がいい」というアナトール・フランスの言葉を載せていた。
といっても、本当にフランスの歴史をよく知らない自分にとっては、やっぱり本を読まないと分からない。
幸い、ここで日本語版のフォンテーヌブロー見学ガイド(アモーリー・ル・フェーブル著 文化遺産主任学芸員)を45フランで買っていたので、以後そこから引用させていただく。
また、帰国後に買った、「週刊 世界遺産癸隠掘.侫ンテーヌブロー宮殿と庭園 シャンボール城」(講談社)からも参照させていただく。
フォンテーヌブローについての記録は、1137年の国王ルイ7世の特許状が一番古いものらしい。
その後フィリップ4世、フランソワ1世、アンリ2・4世、ルイ14・15世、ナポレオンなどにもゆかりのある場所であるとのこと。
そして近年では、1984年、欧州経済共同体(EEC)の国家・政府首脳会議が行われている。

「ナポレオン1世の鍛鉄の格子門」をくぐりぬけ、まっすぐ白馬の中庭(おしゃれな名前だ)を歩いていくと、写真のような場所にたどりつく。
階段は、その形の通り「馬蹄形の階段」と呼ばれ、ルイ13世の時代に造られ、王室の歓迎式典に使われることが多かった。
歓迎の式典だけではなく、1814年にはこの下で、エルバ島に流刑となるナポレオンの旅立ちの儀式も行われた。
その時の模様は絵画にも残されている。ナポレオンやその親衛隊の切ない表情が印象的である。